ここから本文です

「共謀罪 急ぎ過ぎ」北奥羽住民、政権に不信感と憤り

6/16(金) 10:33配信

デーリー東北新聞社

 「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法が15日、参院法務委員会の採決を省略する異例の手法で成立したことを巡り、北奥羽地方の住民からは、法改正の賛否に関わらず、「あまりに成立を急ぎすぎる」と、与党の強硬な姿勢に批判の声が上がった。

 「今の自民党は何でもかんでも“一党独裁”。今回も数の力でごり押しし、国民をばかにしている」。青森県五戸町倉石又重山田の農業竹洞兼雄さん(68)は、憤りを隠さない。

 与党の強引な進め方を許せずにいる。「森友学園」「加計学園」を巡る問題についても、「疑惑を持たれたこと自体反省すべきなのに、その姿勢が全く無く、しらを切ろうとしている」と手厳しい。

 岩手県久慈市畑田の無職清川洋さん(72)は、法改正に反対の立場。「(安倍政権は)民主主義のルールを自ら破る格好で、加計問題を隠したい思惑が透けて見える」と怒りをあらわにし、「数の力で押し切る政権に怖さを感じる。日本は“重症”かもしれない」と危機感を訴える。

 議論の打ち切りは審議の不十分さを印象づけ、住民に不安と疑念を抱かせる。

 青森県三沢市細谷4丁目の無職山村悦子さん(70)は「戦前の治安維持法と同じように感じる。テロが対象と言いつつ、関係ないことまで取り締まるのでは」、青森県三戸町杉沢の会社員大平雅彦さん(47)は「成立を急ぐ必要性は感じられない。裏があるのではと思ってしまう」とそれぞれ不満を口にする。

 採決の手法には、法改正に賛成する住民も疑問を投げ掛ける。青森県八戸市吹上1丁目の無職古賀力さん(71)は「(共謀罪は)やましいことのない一般国民にとって犯罪に対抗する手段となるが、決め方が強引だ。重要な問題なので、会期を延長してでもじっくりと議論すべきだった」との認識を示す。

 岩手県二戸市石切所の主婦鈴木真奈美さん(39)は「日本でテロが発生してもおかしくない時代だが、なぜここまで急ぐのか。安倍政権が数の力で国民をねじふせた印象で、(国民の)自民党に対する信頼がまた失われたのではないか」と政治への不信感を募らせる。

デーリー東北新聞社