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行き着く先は「犯罪表現できない駅」 手口まねされた漫画家に警察が「配慮」要請

6/16(金) 12:56配信

BuzzFeed Japan

強制わいせつの疑いで逮捕された容疑者が「漫画をまねた」と供述したことを受けて、埼玉県警が漫画の作者に対して「配慮」を要請したことが物議を醸している。【BuzzFeed Japan / 渡辺一樹】

逮捕容疑は昨年1月、「放射能の調査」だとして家に上がり、玄関で女子中学生を脅して体を触った疑い。そして、この漫画では「放射能検査」を口実に少女宅に上がり込み、性的暴行をするというシーンが描かれている。

毎日新聞は6月14日にこう報じた。

《県警は今月7日に漫画家を訪ね、作品内容が模倣されないような配慮と、作中の行為が犯罪に当たると注意喚起を促すことなどを要請した。漫画家は「少女が性的被害に遭うような漫画は今後描かない」と了承したという。》

この報道を受け、警察が漫画家を訪問し配慮や注意喚起を要請した点、さらには漫画家が「今後描かないと了承した」という点について、相次いで懸念が表明された。

「創作物の中で、犯罪を描けなくなる」

元参議院議員の山田太郎氏はツイッターに「これは懸念していた最悪の事案です。真似た犯罪が発生するかも知れないと警察指導で自主規制が進む事態」「殺人事件のない名探偵コナンの時代がやって来ます」と書き込んだ。

表現規制に詳しい山口貴士弁護士もツイートで次のように指摘した。

《警察が作品内容が犯罪者に模倣されないように配慮することを求めることを認めれば、作品の受け取り方は人それぞれなので、「社会に与える影響」を口実として、警察は、いかなる作品についてもは「因縁」をつけられるようになります。非常に危険な動きです。》

《犯罪者に模倣されそうな作品は、映画でもドラマでも小説でも、エロではないマンガでも幾らでもあるのに、埼玉県警が「エロ同人誌」をわざわざ選んだところに、先例を作り、突破口を開きたいという意図を感じます。》

《「作品内容が犯罪者に模倣されないように配慮する」線の終点は、「犯罪表現はしない」駅ですよ。》

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最終更新:6/16(金) 13:29
BuzzFeed Japan