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<母子死傷事故>禁錮5年求刑「過失重い」 遺族ら厳しい処罰感情

6/16(金) 23:12配信

埼玉新聞

 埼玉県草加市で今年2月、母子2人がトラックにはねられ死傷した事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)などの罪に問われた、東京都葛飾区の解体工八下田誠男被告(29)の論告求刑公判が16日、さいたま地裁(栗原正史裁判長)で開かれた。検察側は「基本的な注意義務を怠り、過失は重い」として禁錮5年を求刑した。弁護側は「偶発的な事故で犯行に計画性はない」として執行猶予付き判決を求めて結審した。判決は7月3日。

 検察側は論告で、「事故現場の200メートル以上手前から信号を視認できた状況にもかかわらず、注意義務を怠り、携帯電話のカーナビを脇見して赤信号を見落とした」と過失の重さを指摘。さらに八下田被告のトラックが廃材を過積載し、衝突時の衝撃が強まったと主張した。交通ルールを無視して4人を死傷させ、遺族や被害者も厳しい処罰感情を抱いていることから「罪の重さを自覚し、徹底した矯正教育を施す必要がある」と断じた。

 弁護側は携帯電話のカーナビについて「被告は手に持たず、運転席のスピードメーター上に置いていた。通常のカーナビと同じ位置で、画面も凝視していなかった」と主張した。過積載に関しても「被告が意図的に廃材を積んだわけではない」と反論。被害者や遺族に手紙や面会で謝罪している点を挙げ、「事故と真摯(しんし)に向き合って反省しており、社会の中で更生可能」とした。

 起訴状などによると、八下田被告は2月8日午後0時25分ごろ、草加市中央1丁目で、最大積載量3850キロを4870キロ超える廃材を積んでトラックを運転。時速約46キロで赤信号の市道交差点に進入し、別のトラックと衝突して歩道に乗り上げて草加市の荒井美季さん(38)=当時=をはねて死亡させ、一緒に歩いていた次男(2)の頭にけがを負わせたなどとされる。

最終更新:6/17(土) 2:54
埼玉新聞