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独自開発の餌で幼魚から7倍の色素 滑川高薬業科 

6/16(金) 0:31配信

北日本新聞

 滑川高校(滑川市加島町)の薬業科が、昨年開発した独自の餌で育てたサクラマスの幼魚の身から、抗酸化作用のある赤い色素成分「アスタキサンチン」を通常の7倍も多く検出したことが分かった。はるかに発色が良く、生存率アップにつながる可能性も期待される。成魚でも同じ効果が得られ、今後さらに研究を深め、同校産サクラマスのブランド力アップにつなげる。

 滑川高校では海洋科が県産サクラマスの資源回復を目指し、食用の養殖に取り組んできた。2013年度からは薬業科がタッグを組み、安全性が高く、魚肉に鮮やかな赤色が表れる餌の研究を始めた。

 アスタキサンチンは人間の体や肌を若く保つ美容効果のある成分として知られ、サプリや化粧品に含まれる。赤い色素成分で、サケマスの養殖では水揚げ直前に色付け用として餌に使われる。

 同科は当初、甘エビやカニの殻から天然のアスタキサンチンを抽出して餌に加えたが、色味は薄く、15年度に一度研究を中断した。昨春に富士化学工業(上市町横法音寺)から、高濃度のアスタキサンチンを含む「ヘマトコッカス藻」を無償で譲り受け、餌に活用。安全性を確かめるため7月から幼魚に毎日与えた。

 10月に1匹の体を開いて効果を検証したところ、市販の餌を与えたサクラマスよりも、身10グラム当たり7倍の量のアスタキサンチンが含まれていたことが判明。通常よりもはるかに濃い赤色が表れ、健康にも問題はなかった。

 12月からは成魚約30匹にも同じ餌を与え、やはり濃い赤色が出た。熱を通しても赤色が薄まらない可能性も期待でき、今後缶詰めなどの加工品に手掛けたい考え。

 同校は、開発した餌で育ったサクラマスのブランド化に取り組むとともに、最適な餌の研究を引き続き進める。現在は薬学部の2年生4人で研究しており、リーダーの村井真梨さん(16)=魚津市吉島=は「きれいに色付いていて安心した。今まで先輩たちが苦労しながら取り組んできたので、責任を持って受け継ぎたい」と話している。

北日本新聞社

最終更新:6/16(金) 0:31
北日本新聞