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野際さん最後まで女優魂 抗がん剤治療もドラマ収録

6/16(金) 7:57配信

日刊スポーツ

 「キイハンター」「ずっとあなたが好きだった」など数多くの人気ドラマで活躍した女優の野際陽子さんが13日午前8時5分に肺腺がんのため、都内の病院で死去した。81歳だった。14年に肺がんを患い、15年に手術を受けていた。今年5月に体調が悪化し、入院していた。テレビ朝日系ドラマ「やすらぎの郷(さと)」(月~金曜午後0時半)に出演中だった。葬儀・告別式はこの日、親族で行い、喪主は娘の女優真瀬樹里(42)が務めた。

【写真】72年9月、千葉真一とそろって婚約を発表した野際陽子さん

 野際さんは娘の樹里ら親族のほか、所属事務所の関係者にみとられて亡くなった。樹里は報道各社に文書を送り「抱きしめる私の腕の中で天国に旅立ちました」と最愛の母の最期の様子を明かした。

 14年に肺がんが判明したが早期発見だったこともあり治療が功を奏した。女優活動は続けたが、15年に再発して摘出手術を受け、その後、抗がん剤治療などを行った。しかし今年5月8日に体調が悪化し、入院。最後は肺炎を併発して帰らぬ人となった。樹里は2度手術を受けていたことを明かした上で「一進一退を繰り返しながら必死に闘い抜きました。壮絶な3年の闘病でした」と記した。訃報が明らかになった15日に密葬が営まれたが、野際さんの遺志で、お別れの会などは行わない予定。

 放送中のテレビ朝日系「やすらぎの郷」は入院中の病院から収録現場に通った。制作側も脚本を手直しするなどして、負担を減らした。制作関係者によると、野際さんの出演場面の収録は既に終えていた。体調がよくなったら女優として現場復帰することに強い意欲を示していたという。

 代表作となった92年のTBS系連続ドラマ「ずっとあなたが好きだった」でプロデューサーを務めた貴島誠一郎氏は「声が出ないといううわさを聞き、昨年秋に食事しました。ハイヒールで来て、お肉をおいしそうに食べていました。『今は声も出て、すっかり元気なのよ。心配しないで』と話していました。その時の姿を考えると早すぎる」としのんだ。

 NHKのアナウンサーからフリーに転身し、TBS「女性専科」の司会も務めた。女優転身後、66年に憧れていたパリに留学。帰国後、ミニスカートを取り入れた最新ファッションで注目された。68年スタートのTBS系「キイハンター」で共演した千葉真一(78)と73年に結婚。75年に真瀬を38歳11カ月で出産したが千葉とは94年に離婚した。

 個性豊かなしゅうとめや母親役などで人気を得た。「ずっとあなたが好きだった」では佐野史郎が演じたマザコン男「冬彦さん」を溺愛する狂気を帯びた母親を演じて話題になった。

 ほかにもNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」や大河ドラマ「新選組!」などに出演。24日公開の映画「いつまた、君と 何日君再来」にも出演。長年にわたって貴重な脇役として活躍した。

最終更新:6/16(金) 11:38
日刊スポーツ

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