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黒田日銀総裁:理論的にはあり得る-2%達成前のETF購入減

6/16(金) 12:01配信

Bloomberg

日本銀行の黒田東彦総裁は16日の金融政策決定会合後の定例会見で、指数連動型上場投資信託(ETF)の買い入れ方針について物価目標2%の達成前に購入を減らす可能性について「理論的にはあり得る」との見方を示した。

黒田総裁は年間約6兆円規模のETFの買い入れについて、「ETFの拡大をした時と、長期国債の買い入れ額を拡大したり、イールドカーブ・コントロールにしたりした時とは必然的に結び付いているわけではない」として、完全にシンクロナイズ(同調)して動く必要もないと指摘。毎回の決定会合で議論していくと述べた。

一方で、「全体の金融緩和の一環なので、2%の物価目標と離れて、これはこれで違うようにするという考えはないと思う」との認識を示した。

日銀は同日の決定会合で、昨年9月に導入した長短金利操作付き量的・質的金融緩和の枠組みによる金融調節方針の維持を決定した。誘導目標である長期金利(10年物国債金利)を「0%程度」、短期金利(日銀当座預金の一部に適用する政策金利)を「マイナス0.1%」といずれも据え置いたほか、長期国債買い入れ(保有残高の年間増加額)のめどである「約80兆円」も維持した。

ETF、不動産投資信託(J-REIT)の買い入れ方針も据え置いた。前会合に続き木内登英、佐藤健裕両審議委員が長短金利操作等の金融調節方針に反対した。

足元の景気は「緩やかな拡大に転じつつある」との判断を維持した。個人消費は「底堅さを増している」として、4月の「底堅く推移している」から判断を引き上げた。日銀は次回7月19、20両日の金融政策決定会合で経済・物価情勢の展望(展望リポート)を策定し、新たな物価上昇率の見通しを示す。

物価見通しは非現実的

SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストは発表後のリポートで、「非現実的なままの2017年度の物価見通しは、今後の展望リポートの公表のたびに引き下げが繰り返されるだろう」と指摘。日銀が金融引き締め方向へ転じる可能性は「ほぼゼロに近い」としている。

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最終更新:6/16(金) 19:03
Bloomberg