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変わる個人情報の取り扱いルール 改正法の目玉は「匿名加工」

6/17(土) 16:00配信

J-CASTニュース

 個人情報を加工してビッグデータの活用への期待が高まっている。個人情報を扱うルールを定める個人情報保護法が改正され、2017年5月30日に全面施行された。個人を特定できる情報を同意なく第三者に提供できないよう個人情報の保護を強化する一方、個人を特定できないよう加工すれば流通させられるようになる。

 まず、個人情報保護強化策として、顔や指紋認識など身体的特徴に関するデータも個人情報に含まれることを明確にした。また、人種、信条、病歴、犯罪被害歴、犯罪の前科・前歴などを「要配慮個人情報」と定義し、その取得には本人の同意を義務付けた。要配慮個人情報には人間ドックの結果、風邪薬を含む投薬、捜索などの刑事手続きなど幅広い情報を含む。

■ビッグデータのビジネス利用に期待感も

 罰則も強化し、不正な利益を得る目的で個人情報データベースを提供、盗用する行為を処罰し、違反すれば1年以下の懲役または50万円以下の罰金を科すことになった。

 また、扱う個人情報が5000人分以下は対象外としてきた規定が廃止され、中小・零細企業が規制対象に加わることになった。情報取得時に本人に目的を伝えることや、漏えいを防ぐ適切な保管措置が求められる。

 こうした規制強化と引換の形で緩められたのが情報の活用だ。最大の目玉が、「匿名加工」。個人情報を誰のものか分からないようにすれば自由に売買できるようになる。商品の購入履歴などを大量に集めた「ビッグデータ」をビジネスで活用しやすくするのが狙いだ。

 匿名加工情報は、個人が特定できないように加工し、復元もできなくした情報。作成する企業や団体はホームページなどに加工後の情報の項目を公表すれば、本人の同意なく第三者に提供できるようになる。政府の「個人情報保護委員会」はガイドラインなどで、氏名を削り、住所は市まで、生年月日は月までにするなどの加工例を示したが、最終的な判断は業界ごとの自主ルールに委ねることになっている。

 今回の改正法施行を、大半の全国紙が社説(産経は「主張」)で取り上げた。

 「データビジネスを育てよう」と、ビジネス面の期待を前面に掲げるのが日経(5月29日)。「スマートフォンやモノのインターネット(IoT)を通じて日々大量のデータが生みだされる。こうしたビッグデータをうまく使いこなし、生活の利便性向上や価値創出につなげたい」として、地震などの際に自動車メーカーが無償で公開する道路情報などを例に、活用の可能性を論じている。

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最終更新:6/17(土) 18:30
J-CASTニュース