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稀勢、高安と約3カ月ぶり初稽古!いきなり4連敗も最後は7連勝

6/17(土) 7:00配信

サンケイスポーツ

 大相撲の横綱稀勢の里(30)は16日、7月の名古屋場所(9日初日、愛知県体育館)へ向け、東京・江戸川区の田子ノ浦部屋で5月の夏場所後に昇進した弟弟子の新大関高安(27)と13番取って8勝5敗だった。いきなり4連敗を喫したが、最後は7連勝で締めた。3月の春場所中に痛めた左上腕部、左大胸筋の患部にはテーピングは施さず、大関になった高安と取るのは初めてで春場所前の稽古以来、約3カ月ぶり。

 一瞬にして、空気が張り詰める。横綱として3場所目となる名古屋場所を控える稀勢の里と、新大関で迎える高安。暑い夏へ向け、互いに初々しい力をみなぎらせる三番稽古(同じ相手と何度も取る)が始まった。

 「前半はちょっと。後半のほうがよかった。(高安は)変わらず、よかったんじゃない」

 横綱は右上手を狙い、痛めた左腕は得意のおっつけではなく、差して左四つへ組み止めた。いきなり4連敗したが、最後は7連勝で終えた。前日には千葉県習志野市の阿武松部屋へ足を運び、休場後初の出稽古を敢行。夏場所後初めて関取との三番稽古で幕内阿武咲(おうのしょう、20)と胸を合わせたばかりだった。夏場所前は負傷の影響で直前5日間の出稽古で急ピッチで仕上げたものの、途中休場に追い込まれただけに「(調整のペースは)いいんじゃないですか。筋肉的にはだいぶいい。何もしていないから(スタミナは)有り余っている」と表情は明るい。

 春場所前以来、3カ月ぶりに兄弟子の胸を借りた高安は「(稀勢の里との稽古は)胸を合わせて組んでいるだけでも体に効く。腰が重いから1つ、2つ力を入れないと攻められない。ずっと稽古をやってきているから自分の体調も相手のも分かる」。兄弟弟子ならでは。貴重なバロメーターだ。名古屋場所では同門の稀勢の里と高安がタッグを組んで、白鵬、日馬富士らモンゴル勢と賜杯を争う。日本勢として平成15年魁皇以来、14年ぶりとなる名古屋場所での優勝を目指す。

 茨城県・広報広聴課では30日、同県をPRする今年のポスターを東京都内でお披露目する。これには稀勢の里が初めて起用され、全国へ数千枚が配布される。同県は民間調査会社が実施している「都道府県魅力度ランキング」で昨年の調査まで過去8年のうち4年連続7度も最下位を記録。昨年までは「のびしろ日本一」のコピーとともに同県出身の芸能人を起用してきたが、同課では「今回は横綱のイメージにそぐうものに変えた」。

 稀勢の里の代名詞といえば「真っ向勝負」。激しい稽古で高安を大関へ引っ張り上げたように、横綱が故郷の魅力を硬派にかえて押し上げる。