ここから本文です

<小池知事>豊洲移転で決着へ 築地跡地も活用

6/17(土) 9:00配信

毎日新聞

 ◇週明けにも表明へ

 東京都の豊洲市場(江東区)への移転問題が、豊洲に市場機能を移転させ築地市場(中央区)も活用する方法で決着する見通しとなったことが関係者への取材で分かった。15、16両日に開かれた庁内組織「市場のあり方戦略本部」で都がまとめた案を一部採用する。会合では豊洲活用のための地下安全対策も示され、小池百合子知事は「これが次の方向になる」と評価した。都幹部も毎日新聞の取材に「あとはタイミングだけだ」と答えており、小池知事は17日に築地市場業者に謝罪した後、週明けにも移転を公表するとみられる。【森健太郎、芳賀竜也】

【写真】豊洲のターレ用スロープ。急カーブで危険との声も

 都は戦略本部で、豊洲市場の安全性や採算性などに関する小池知事の判断材料をそろえた。豊洲移転後に築地を売却せず、築地のブランド力を生かした「食文化の発信拠点」と位置付けた上で、豊洲にも商業施設などを整備し、収益改善を図ることも提案した。

 築地を50年間の定期借地で民間などに貸した場合、年160億円の賃料収入が見込め、約6000億円の豊洲整備費のうち約3600億円の借金などの累積赤字を30年程度で解消できると試算。築地を売却、もしくは再整備するより市場の持続性が高まるとした。会合では盛り土がなかった地下空間の安全対策に、換気設備設置と床面をコンクリートで補強する案が採用された。地下水をくみ上げて浄化するシステムで水質を改善し、都民の理解につなげる考えで、小池知事は「安全性の確保が、これまでにかかった経費や時間をカバーすることだ」と述べた。

 これまで小池知事は「築地ブランドは大切にしていきたい」と強調しており、都の方針は、こうした考え方にも合致したとみられる。ただ、「豊洲移転・築地活用」の基本方針に別の方策を加える可能性もある。

 一方、築地跡地には2020年東京五輪・パラリンピックの幹線道路となる「環状2号」が通る計画で、関係者は「来年度上半期に移転しなければ間に合わない」と漏らす。豊洲の対策工事や環境影響評価(アセスメント)は1年程度かかる見込みで、市場業者らへの補償費も膨らんでいる。

最終更新:6/17(土) 11:17
毎日新聞