ここから本文です

LINEモバイル一強!――「格安SIM」17サービスの実効速度を比較(ドコモ回線5月編)

6/17(土) 10:10配信

ITmedia Mobile

 MVNOが提供している「格安SIM」を選ぶうえで、料金はもちろんだが、「通信速度」も重要な決め手になる。料金は各社のWebサイトやカタログに表示されていて比較しやすいが、通信速度は各社一律「下り最大225Mbps」「下り最大375Mbps」などと表記されており、実際のところどれだけの速度が出るのかが分からない。

【一番混むランチタイムの結果は……?】

 そこで、各社が提供している格安SIMの“実効速度”を毎月調査し、その結果を横並びで紹介。今回は2017年5月編として、ドコモ系MVNOの通信速度をレポートしたい。au系MVNOやY!mobileについても同時に調査したので、別途記事を掲載する。本企画がMVNOサービスを選択する際の一助になると幸いだ。

 なお、一部サービスについてはYouTubeの視聴テストを別途行い記事化している。合わせて参考にしてほしい。

●通信速度の調査方法

 今回、テストを行ったのは以下の18サービス。

・IIJmio
・OCN モバイル ONE
・BIGLOBE SIM
・b-mobile(おかわりSIM)
・LINEモバイル
・楽天モバイル
・NifMo
・ロケットモバイル
・FREETEL SIM
・DMM mobile
・U-mobile LTE使い放題
・mineo(Dプラン)
・DTI SIM
・0 SIM
・イオンモバイル
・エキサイトモバイル
・nuroモバイル
・ドコモ(mopera U)

 今回から「U-mobile PREMIUM」の代わりに「U-mobile LTE使い放題」を加えた。それ以外は先月と同じ顔ぶれとなっている。ドコモの純正サービスである「mopera U」を除くと、MVNOサービスは計17となる。いずれのサービスもLTEの高速通信に対応したものを使っている。

 その他、調査条件は以下の通り。

・計測端末:ZenFone 3×4台
・計測アプリ:RBB SPEEDTEST
・計測日時:5月25日(木)12時20分~、18時~、5月26日(金)8時50分~
・計測場所:JR横浜駅西口
・計測回数:下りと上り3回ずつ(平均値を掲載)

 通信測定のエラー、明らかにありえない速度(理論値超え)が表示された場合は再測定としている。同時に使えるスマホはこれまで2台のところを4台に増やしたが、全サービスを同時に測定しているわけではない。各サービスの測定開時刻は、テスト結果の表を確認してほしい。記事で明記している速度結果は特記がないものを除き、3回の平均値となっている。

 本企画で紹介する通信速度は、時間帯や場所によって大きく変化するので、記事で紹介されている数値を100%うのみにせず、あくまで参考値としてご覧いただきたい。

●午前:下りトップは「LINEモバイル」

 今回の測定は5月25日(木)と26日(金)に行った。まずは26日8時50分からの測定結果をお伝えする。

 午前中の測定は帯域に余裕があるようで毎回測定結果は良い。特に前回(4月)の測定では雨ということもあり人が少なく、周辺でスマホを操作している人もあまり見られなかったせいか、最速は下り平均100Mbps超で、14サービスが10Mbpsの以上を記録した。

 今回は果たしてどうか……?

 5月の測定では、下り速度が全体的に大幅低下した。測定日は前回同様雨で、周辺の人は少なめだったのだが……。

 下り平均速度のトップは「LINEモバイル」で41.33Mbps。その後、38.06Mbpsの「イオンモバイル」、37.4Mbpsの「mineo(Dプラン)」、36.1Mbpsの「mopera U」と続く。下り平均10Mbpsを超えたMVNOサービスは、先述の3つを含めて8サービスだった。

 一方、下り平均速度の振わないMVNOサービスを見ていくと、毎度のように「0 SIM」が0.27Mbpsと“低速の筆頭”となってしまっている。極端に遅く、改善の兆しも見られない。また、今回は「b-mobile(おかわりSIM)」「nuroモバイル」「ロケットモバイル」「BIGLOBE SIM」の4サービスが午前中から1Mbps台と速度が振わなかった。来月(6月)の測定は梅雨の真っただ中になると思われるが、速度の改善は見られるのだろうか……?

 一方、上り平均速度は下りほどは大きく悪化してはいない。上り平均の最速は、21.75Mbpsの「ロケットモバイル」。2位は20.06Mbpsのイオンモバイルだ。最下位は、4.97MbpsのU-mobile LTE使い放題となった。

●昼:純正が他を圧倒 MVNOは「LINEモバイル」好調も「FREETEL SIM」が大失速

 続いて、ランチタイム(12時20分~)の結果を見ていこう。こちらは5月25日(木)に測定した。

 この時間帯は携帯電話の利用者が多く、通信速度が大幅に低下しやすい。前回の下り平均通信速度はドコモ純正のmopera Uが突出し、MVNOサービスは4つを除いて全て平均1Mbps未満という結果だった。

 今回は朝に雨が降っており、昼には止んだが、周辺の人は少なめという状況。人の足は鈍いようで、周辺はさほど混雑していなかった。結果やいかに……?

 通信速度はやはり大きく落ちた。MVNOサービスで下り平均1Mbps以上を記録したのは、9.79bpsのLINEモバイルと3.67MbpsのおかわりSIMの2つのみ。そんな中でも、ドコモ純正のmopera Uは下り平均66.57Mbpsと圧倒的な速度でトップとなった。

 他のMVNOサービスは下り平均1Mbps未満だ。ワーストはやはり0 SIMで0.06Mbpsしか出ない。NifMoとロケットモバイルも厳しい。今回の計測で気になるのは、前回この時間帯で下り平均1Mbps以上を記録したFREETEL SIMとnuroモバイルが1Mbps未満となってしまったことだ。特に、FREETEL SIMは「混雑時に強い」ことをウリとしていたのだが……。

 上り平均速度は良好だ。平均10Mbps以上となったサービスは午前中と同じく7つで、最速は20.14MbpsのLINEモバイルだった。LINEモバイルはランチタイムでも下り・上りともに快適といえるだろう。

 逆に、上り・下りともに不調だったのがFREETEL SIMだ。今回の測定での上り平均速度は0.71Mbpsと、全サービスの中で唯一上下ともに1Mbps未満という不名誉な結果になってしまった。0 SIMのように「下りが極端に遅くとも上りが速い」状況なら、ファイルのアップロードに使うといった活用方法も見いだせる。しかし、上下ともに遅いとなると、どんな使い方でもストレスがかかる。FREETEL SIMのランチタイムにおける不調は、果たして「一時的」なものなのだろうか……?

●夕方:「FREETEL SIM」の下り速度が昼から大幅回復 トップは引き続き「mopera U」

 横浜駅前の18時台は、ランチタイムよりもはるかに人でにぎわい盛り上がっているものの、通信速度的にはランチタイムより良好になる傾向にある。

 前回の測定では、mopera Uが下り平均35Mbps以上とダントツのトップ。また、下り平均10Mbpsで次点だったFREETEL SIMを筆頭に、10社のMVNOサービスが1Mbps以上速度を記録した。

 5月はどうだろうか……?

 今回もランチタイムから速度が回復する傾向となった。

 下り平均速度のトップは、40.58Mbpsでmopera U。次点はLINEモバイルで31Mbps。3位にはランチタイムで失速したFREETEL SIMが17.15Mbpsと速度を持ち直した。その他、MVNOサービスのうち10サービスが下り平均1~3Mbps台を記録した。

 この時間帯で下り平均1Mbps未満となったのは5サービス。ワーストはやはり0 SIMで、0.16Mbpsと群を抜いて遅い。前回と同じく全ての時間帯で1Mbps未満である上、スピードテストでエラーも出やすい。エラーが出ると再測定となるわけだが、そのせいで測定に遅れが出てしまうこともある。他にもnuroモバイル、ロケットモバイル、「IIJmio」とNifMoが下り平均1Mbps未満となった。

 今回の上り平均最速はLINEモバイルの16.16Mbps。最も遅いのはイオンモバイルで1.84Mbps。前回が18~4Mbpsという分布だったことを考えると、今回の上り通信は若干振わなかったともいえるだろう。

●まとめ:全時間帯で好調な「LINEモバイル」が“MVNO1強”に?

 4月とは逆に、5月は午前中の速度が大きく落ちた。そんな状況でも全時間帯で下り平均速度のトップ争いに入り、上りの速度も良好なLINEモバイルは“MVNOサービス最速”といえる。今回は前回安定して速かったおかわりSIMとFREETEL SIMが失速したため、一強っぷりがより際立っている。

 速度が出やすい午前中に下り平均1Mbps台となったおかわりSIMと、ランチタイムに平均速度が上下ともに1Mbps未満となったFREETEL SIMは、どの時間帯でもそれなりの速度を維持してくれるという安心感が失われた。多くのMVNOサービスと同じく、苦手な時間帯がある‟普通の”MVNOになってしまうのか。次回以降の速度が気になる。

 0 SIMは今回も下りの速度が圧倒的に遅い。改善することはあるのだろうか? 午前中の速度が大きく低下したこともあって、今回は不安になるMVNOサービスも他にも出てきた。ロケットモバイルとnuroモバイルは午前中に下り平均1Mbps台、ランチタイムと夕方は1Mbps未満と、0 SIMに近い結果となってしまった。IIJmioは午前中は3Mbps台だが、他の時間帯では1Mbps未満。「OCNモバイルONE」やBIGLOBE SIMについては、どの時間帯も2Mbps以下となっており遅い。

 もちろん、あくまでもアプリで計測した速度なので、「実際はそこそこネットが使える」「場所や時間帯を少しずらしただけで速度が出る」なんてこともあるので一概には言えないのだが……。

 各サービスの傾向をまとめると以下の通り。

・IIJmio……午前中は使える速度
・OCN モバイル ONE……下り最大2Mbps台
・BIGLOBE SIM……下り最大1Mbps台
・b-mobile(おかわりSIM)……下り1~3Mbps台
・LINEモバイル……MVNOのNO.1混雑・上りもOK
・楽天モバイル……午前中は得意
・NifMo……午前中は得意
・ロケットモバイル……下りはあきらめ?
・FREETEL SIM……午前中と夕方に強い
・DMM mobile……昼を除けばOK
・U-mobile LTE使い放題……昼を除けばOK
・mineo(Dプラン)……午前中得意
・0 SIM……期待は上りのみ
・DTI SIM……昼は苦手 他も心配
・イオンモバイル……午前中得意で夕方もOK
・エキサイトモバイル……午前中得意で夕方もOK
・nuroモバイル……下り最大1Mbps台
・ドコモ(mopera U)……常に抜群の速度

 今回の測定結果はあくまで参考データの1つとして役立てていただき、他のさまざまな情報も踏まえて、より良いMVNOを選んでほしい。

最終更新:6/17(土) 10:10
ITmedia Mobile