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NZ断層面で高温域 広野阪大准教授(浜松出身)発見

6/17(土) 8:05配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 大阪大学の広野哲朗准教授(地震断層学、浜松市南区出身)らのグループは16日、ニュージーランドのプレート境界断層面で通常の地殻温度と異なる高温域を発見したと発表した。断層面上の温度分布は断層強度に影響することから地震動予測の研究を進展させる成果で、広野准教授は「南海トラフ沿いや糸魚川-静岡構造線などで応用すれば、大きな防災効果が期待できる」と説明する。

 広野准教授らのグループは、オーストラリアプレートと太平洋プレートの境界にあたるニュージーランドの断層を掘削する国際プロジェクトに参画し、断層面上の温度分布に注目して研究を進めた。掘削孔に設置した光ファイバー温度計の計測結果から一般的な大陸地殻温度の4倍にあたる高温域を見つけ、さらに温度分布が断層運動に伴う隆起と地下水の循環で決まることを明らかにした。研究成果は英国科学誌「ネイチャー」に掲載された。

 断層面で温度が高い領域は岩石が比較的柔らかく、ひずみを蓄積しにくい。一方、温度が低い領域は固着が強く、地震発生時には強い揺れを引き起こす。南海トラフ沿いでも今回と同様の掘削調査が進行中で、広野准教授は「断層面の温度分布を基に、プレート境界で発生した地震の揺れが地表にどの程度伝わるのか事前予測すれば、より詳細な被害想定の算出が可能になる」と指摘する。

静岡新聞社