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ひき逃げOKで虐待NG…大リーグ“問題児”への許容範囲は?

6/17(土) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 3日間にわたって行われた大リーグのドラフト会議が14日(日本時間15日)に終了し、30球団合わせて1215選手が指名された。

 今年はレイズが1巡目に指名したルイビル大の二刀流ブレンダン・マッケイ一塁手(21)らの動向が注目された中、逸材と評判の大学生左腕は指名を見送られた。オレゴン州立大学のルーク・ハイムリッチ投手(21)だ。

 同大学のエースであるハイムリッチは今季11試合(計103回)に投げ、9勝1敗、防御率0.87。185センチと米国人にしては上背はないものの、MAX152キロの直球とチェンジアップを武器に114奪三振をマーク。全30球団が指名を検討し、「ベースボール・アメリカ」など野球専門メディアは確実に2巡目までに指名されると予想していた。

 しかし、ドラフト直前になって地元紙「オレゴニアン」はハイムリッチが15歳だった12年に6歳の少女への性的虐待で起訴されていたと報道。すでに更生プログラムは受けているとはいえ、入団後のリスクを恐れて獲得を検討していた球団は、あえて指名を断念したという。

 メジャーには刑務所とグラウンドを行き来している選手もいる。タイガースの守護神フランシスコ・ロドリゲスはメッツ時代の10年、内縁の妻の父親に暴力を振るって逮捕された。ダルビッシュの同僚であるレンジャーズの守護神マット・ブッシュはパドレス時代の12年に酒を飲んで車を運転した揚げ句、ひき逃げ事件を起こして収監されている。両者とも球団からペナルティーを科されながら、娑婆に出た後はこれまで通りマウンドで結果を残している。

 メジャーは犯罪者に対して寛容なはずだが、大学生左腕は未成年時の性犯罪が問題視され、プロへの道が閉ざされた。いったい、どこまでが許容範囲なのか。

「過去の例から判断すると、麻薬や傷害、窃盗などの犯罪歴は問題視しない球団が多いでしょう。カウンセリングを行い、元警官らを監視役に付ければ十分に更生の余地があるとの判断からです。今回のハイムリッチのように幼児への性的虐待となれば、本人の性癖だけに矯正は難しいとみられる。米国では特に幼児虐待に対して厳罰が科され、MLBでもDV(家庭内暴力)とともに幼児虐待に関する罰則規定を設けているほどです。性的虐待ともなればなおさらで、現役選手でも解雇などの厳しい処置が取られるはずです」(スポーツライター・友成那智氏)

 若気の至りでは済まされないケースはもちろんある。