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違法な客引き「いたちごっこ」 京都・祇園や木屋町

6/17(土) 22:00配信

京都新聞

 京都市の祇園や木屋町など繁華街で、違法な客引き行為が後を絶たない。市は条例で「禁止区域」を定めて指導し、京都府警も取り締まりを強化しているが、飲食店が責任逃れのため専門業者に客引きを依頼するケースが増えるなどいたちごっこが続く。地元住民は客引きの利用者を減らそうと新たな対策に乗り出している。
 「ガールズバーどうですか」「飲み屋お探しじゃないですか」。6月上旬。夜の木屋町で、店の紹介カードを手にした複数の男性が、学生や会社員にひっきりなしに声を掛けていた。客引きしていた男性(20)は「一晩で20組以上を案内する日もある。市の職員や警察官が近くにいる時は紹介カードはポケットに隠す」と話した。
 市条例では、祇園や河原町地域など特定区域での飲食店の客引きや客待ち行為を禁止している。2015年の施行から今年3月末までの指導件数は112件に上るという。
 市は毎年12月の2日間、市内30カ所で調査しており、昨年の客引きは計約50人で条例制定前から半減した。一方、飲食店が行政指導を受けないよう従業員ではなく、声掛け専門の「キャッチ業者」に客引きさせる事例が目立つといい、市は「指導後も平然と呼び込みを続ける悪質な客引きがなくならない」と指摘。4月から新たに府警OBら指導員を増員し、監視を強めている。
 府警も目を光らせる。昨年、祇園や木屋町などで客引きしたとして、風営法や府迷惑行為防止条例違反容疑で計22人を逮捕、書類送検した。今年も中京署が4月にキャバクラ従業員の男(29)を逮捕するなど、6人(4月末時点)を検挙している。
 客引きを利用する側を減らそうと、地元住民は警察と連携し、客引きの禁止区域や違反行為を解説したチラシを通行人に配るなどの新たな取り組みも始めた。
 中京区の先斗町で飲食店を経営する金田祐一さん(50)は「客引きが違法だと多くの人に知ってもらい、地域全体で客引き根絶の雰囲気を高めたい」と話した。

最終更新:6/17(土) 22:00
京都新聞