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<コール元独首相死去>欧州統合の「巨星」 悼む声相次ぐ

6/17(土) 11:59配信

毎日新聞

 【フランクフルト中西啓介】巧みな外交手腕で東西ドイツの統一を実現し、欧州連合(EU)の発足と発展に貢献したドイツのヘルムート・コール元首相(87)の訃報を受け、ドイツの内外から、平和で豊かな欧州をつくり出した「巨星」を悼む声が寄せられた。

 「コール氏は偉大なドイツ人で、偉大な欧州人だった」。メルケル独首相は16日、沈痛な面持ちでこう語った。東独育ちのメルケル氏にとって、コール氏は東独独裁を平和的に終わらせ、政治家への道を開いてくれた「恩人」だ。コール内閣で女性・青年相や環境相に登用され「コールのお嬢さん」とも呼ばれた。メルケル氏は「私個人としても、コール氏がいてくれたことにとても感謝している」と話した。

 コール氏は隣国フランスとの和解を重視。1984年には第一次大戦の激戦地・仏ベルダンを訪問。ミッテラン仏大統領と手をつないで慰霊する姿は、その後の欧州統合推進につながる象徴的出来事になった。シュタインマイヤー独大統領は「コール氏は欧州が我々の運命であると、深く確信していた」と述べ、独仏和解に果たした役割をたたえた。

 98年の独連邦議会総選挙でコール氏に勝利し、首相の座を引き継いだシュレーダー前首相は「コール氏は偉大な愛国者だった。彼の歴史的な成果には最大級の尊敬の念を抱いている」とし、業績を評価した。

 ドイツ統一について、コール氏は何度もソ連のゴルバチョフ書記長と会談し、信頼関係を築いた。DPA通信によると、ゴルバチョフ氏は16日夜、「ドイツ人がコール氏に統一宰相という称号を与えたことは正しいし、当然なこと」と述べ、旧友の功績をたたえた。プーチン露大統領も独政府にあてた弔電で、「コール氏は(独露の)友好関係の擁護者だった」と評価した。

最終更新:6/17(土) 12:51
毎日新聞

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