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加計文書追及逃した野党 政府逃げ切り後味悪く

6/17(土) 7:55配信

産経新聞

 ■特区認定経緯・メール詰め切れず

 今国会最後の論戦となった16日の参院予算委員会集中審議では、学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)に絡む文部科学省記録文書の再調査結果などをめぐり、応酬が交わされた。野党は最後まで疑惑の本筋に迫ることができず、消化不良の感は否めなかった。一方、政府側も、会期末を目前に辛くも逃げ切ったという後味の悪さを印象づけた。(松本学)

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 集中審議では、「総理のご意向」などと記された文書が再調査で確認されたことなどに批判が集中した。

 「報道された時点では出所や入手経路が不明で、信憑性(しんぴょうせい)もよく分からない文書だった…」

 文書を「怪文書」と断じていた菅義偉官房長官はこう答弁し、発言を事実上撤回したが、苦しい釈明という印象は否めない。安倍晋三首相も再調査の遅れを「率直に反省したい」と認めるほかなかった。

 とはいえ、格好の攻撃材料を手にしたはずの野党も好機を十分に生かしきれたとは言いがたい。

 「総理には反省はないんですか。国民に対して明確に謝罪が必要だ」

 共産党の小池晃書記局長は、再調査結果を受け首相に繰り返し謝罪を迫った。

 しかし、肝心の国家戦略特区を認定した経緯や、萩生田光一官房副長官の指示があったとするメールは詳細を詰め切れず、「官邸の意向が働いたと疑念を持って当然だ」といった「論」の披露ばかり際立った。

 「安倍政権は何か起こると必ず役人のせいにする。森友学園問題では財務省も気の毒だった。今回の文科省も気の毒。内閣府も本当に気の毒だ」

 こう嘆いたのは民進党の福山哲郎幹事長代理だ。しかし、旧民主党政権が官僚の言い分を聞き入れていたかは疑問符が付く。「官僚主導から政治主導へ」と声高に叫んだ過去を都合よく忘れているように映る。

 今回の集中審議は野党の強い要望で実現したはずだが、逃げ切りに成功した政府側は、答弁の端々に余裕を感じさせた。首相が野党に強い口調で反論する場面も目立たず、審議は「消化試合」の様相すら呈した。

最終更新:6/17(土) 12:14
産経新聞