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<レスリング>高谷4回目のV 男子フリー74キロ級

6/17(土) 20:59配信

毎日新聞

 レスリングの全日本選抜選手権は第2日の17日、世界選手権(8月、パリ)の代表選考を兼ねて東京・代々木第2体育館で男女9階級が行われ、男子フリースタイル74キロ級は、リオデジャネイロ五輪代表の高谷惣亮(ALSOK)が2年ぶり4回目の優勝を果たし、代表に決まった。97キロ級は山本康稀(GSA)が制したが、プレーオフで昨年の全日本選手権覇者の赤熊猶弥(自衛隊)が勝って代表入りした。

 男子グレコローマンスタイル71キロ級決勝は泉武志(一宮グループ)が同66キロ級でリオ五輪5位の井上智裕(富士工業)に競り勝ち、代表に決まった。

 リオ五輪銀メダルの吉田沙保里(至学館大職)が出場していない女子53キロ級は、19歳の向田真優(至学館大)が昨年の全日本選手権に続き制した。

 ◇低い攻めで逆転

 決勝の開始直後に鋭いタックルで持ち上げられ、高谷がマットをはった。それでもタックルを武器とする第一人者は冷静だった。「リラックスしよう」と一呼吸置く。お返しとばかりに低く潜り込む攻めで流れを変えた。

 0-2の第1ピリオド中盤に昨年12月の全日本選手権決勝と同じ相手、山崎弥十朗(早大)の右足を持ち上げ体勢を崩して同点にする。さらに背後を奪って、動きを封じて逆転した。以降は完全に高谷のペース。第2ピリオド早々にタックルに成功し、終了間際は襲いかかってきた山崎を抱え込み、勝負を決めた。

 「正直、この階級では僕が抜けているので」との言葉は大げさでなく、若手に突き上げてほしいという28歳の本音でもある。そんな高谷もロンドン五輪は1回戦で敗れ、リオ大会は準々決勝で姿を消した。意欲は衰えず、3年後の東京五輪に向けて今後は80キロ級での戦いを視野に入れる。

 1月に3歳下の女性と結婚。世界選手権は「五輪の借りを返す」と同時に、愛妻に朗報を届けるための舞台だ。【岩壁峻】

 ○…全日本選抜2連覇を果たした向田は喜ぶどころか、決勝の攻めの甘さを悔いて涙した。宮原優(博報堂DYスポーツマーケティング)を相手に開始約15秒で背後を奪い、ポイントを先取。しかし、「(相手の懐に)入ることができなかった」と、第2ピリオド中盤過ぎまでは無得点が続いた。同じ階級の吉田を脅かす存在としての期待は高いが「沙保里さんの気持ちの強さを見習わないと」。改めて精神面の課題を痛感した。

最終更新:6/17(土) 21:26
毎日新聞