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古谷一行 47年ぶり朝ドラ出演 色気あふれる農夫が話題も「設定は付け足し」

6/17(土) 9:30配信

スポニチアネックス

 俳優の古谷一行(73)がNHKの連続テレビ小説「ひよっこ」(月~土曜前8・00)にレギュラー出演。1970年「虹」以来47年ぶりの“朝ドラ”出演に「長い年月の移り変わりや自分の年齢を重ねてきたこともいろいろ改めて思います」と感慨を深くしている。主演の有村架純(24)とは初共演。その透明感あるヒロインぶりに「すごくナチュラルにふっと入ってきて。テイクを重ねていく中で自分が感じたことを芝居として演技として出していく。だからすごくリアリティがありますね」と舌を巻いた。

 朝ドラ初出演から47年。谷田部みね子(有村)の祖父・谷田部茂役での出演に「麦わら帽子がよく似合う」「あんな可愛い架純ちゃんと仕事ができていいなあ」など周囲の反響も大きかったという。「この年齢になってくるともう大変だから。セリフ覚えるのが」とぼやきながらも「すごく楽しもうと。どういう風に自分の気持ちが変化しているのか。長い年月の移り変わりや自分の年齢を重ねてきたこともいろいろ改めて思いますよね」と感慨はひとしおだ。

 東京生まれ東京育ちの古谷だが、茨城弁はすんなりマスター。「いいですよ。今回の茨城弁。俺は茨城弁を駆使することは全然オッケー(得意)。どちらかというと方言指導の先生には褒められています」と胸を張る。「近いですよ茨城は。東京から1時間か2時間で行けちゃうけど、これだけ標準語とは違う。しっかり方言をマスターできれば、作品の厚みがちゃんと出てくるし、その土地に息づいている人間らしくなる」。信念を持って役作りに取り組んだ。

 茂には「若いころはかなりモテたらしい」という気になる設定も。「だからといってそういうシーンがあるわけではない。それは今まで俺が演じた作品。金妻や失楽園とか。ちょっと色っぽい役もやってきたから、それで付け足しに書いているのだと思う」と苦笑するが、視聴者の間では「色気があり過ぎる」「農家のじいさんの恰好をしてもエロスがほとばしる」と話題になった。隠しきれない色気も47年の経験のたまものか。うっすらと日に焼けた“じいちゃん”は「色っぽさは必要ないし。俺はね」と頭をかいた。

 主演の有村とはこれまで共演はなかったものの、有村の主演映画「リトル・マエストラ」(2012)など出演作は目にしていた。「いい芝居するなと思っていましたが、それが今回一緒に仕事をする彼女なんだと結びつかなかった。いい仕事を多くしている」と変幻自在ぶりに驚き。そんな有村を「素晴らしい。こういうシーンでこういうものを持ち込んで、こういう狙いでやってやろうみたいなことをしない子。すごくナチュラルにふっと入ってきて。テイクを重ねていく中で自分が感じたことを芝居として演技として出していく。だからすごくリアリティがありますね」と絶賛している。

 岡田惠和氏(58)による脚本の印象は「すごく丁寧」。第53話では向島電機の倒産に伴う工場の閉鎖で、女子工員の豊子(藤野涼子)が工場に立てこもる様子が描かれたが「そのシーンなんか読んでいて泣けました。岡田さんの脚本は泣けるシーンが多い」と回顧。「現場でやっているディレクターもそうですが、すごくすごく丁寧に撮っている。そういう積み重ねがいい画になり、素晴らしい作品になるのだと思う」と裏方の「繊細さ」を明かす。

 東京五輪が開催された1964年からスタートした物語。集団就職で茨城県から上京したヒロインとは青春期がちょうど重なり、当時古谷は大学に通いながら東京・六本木の「劇団 俳優座」で研究生として演劇漬けの日々を送っていた。「六本木の洋食屋で舌平目のムニエルなんか食べてたな。貧乏なのに」と、みね子のように初めて食べる洋食に目を丸くしたことも。「普通ののんびりしていた子が東京で色々な経験をして、様々な人に出会い、多くの温かさに触れたり。時には冷たさにも。その中でみね子は成長していく」。大都会・東京で根を張っていくみね子に、少しだけ若かりし頃の自らを重ね、羽ばたく姿に期待を込めた。