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ISの「面」のテロ戦略限界 イラク軍など攻勢強める

6/17(土) 7:55配信

産経新聞

 【カイロ=佐藤貴生】施設の襲撃や自爆テロといったピンポイントの攻撃が主体だったテロ組織の手法を、市街地を占拠する戦略へと一変させた「イスラム国」(IS)。しかし、「点」から「面」への展開にも限界がみえつつある。

 ISは2014年、モスルを制圧。イラク軍は武器を捨てて逃走した。米軍の支援を受けたイラク軍や、クルド自治政府の治安部隊ペシュメルガは16年10月、進攻を開始し、今年1月に東部地区の掃討作戦の完了を宣言した。

 イラク軍などは空港を取り戻し、残る西部の旧市街の一部地区で攻勢を強めている。バグダーディ容疑者が自らを「カリフ」(預言者ムハンマドの後継者)だと宣言したモスク(イスラム教礼拝所)もあり、奪還すればISの退潮を強く印象づけることになる。

 一方、シリアでは今月6日、ISが14年に掌握したラッカをめぐり、米軍の支援を受けるシリア民主軍(SDF)が市内への進攻作戦開始を宣言。その後も周辺の地区を奪還して着々と前進しているようだ。

 ただ、モスルには約20万人、ラッカには約16万人の住民が取り残されており、ISは脱走を図った住民ら多数を殺害している。

 国連は、関係各国による空爆で民間人の被害が増えていると警告を発している。

最終更新:6/17(土) 7:55
産経新聞