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鈴井貴之、新作舞台テーマは「孤独死」…特殊清掃員の物語「天国への階段」

6/18(日) 8:03配信

スポーツ報知

 HTBのバラエティー番組「水曜どうでしょう」の“ミスター”で知られるタレントの鈴井貴之(55)がこのほど、札幌市内でスポーツ報知の取材に応じ、自身の脚本・演出・出演作品となる新作舞台「天国への階段」について意気込みなどを語った。(聞き手・石井 睦)

 鈴井のソロプロジェクト「オーパーツ」の第4弾公演は、「孤独死」がテーマ。その現場を片づけ、修復して遺品を探す特殊清掃員の物語となる。

 「孤独死が年間3万人以上もいるというデータを見て驚いた。アパートの一室で1~2か月もたってから発見されることも多く、遺体は白骨化していたり、虫がわいたり、目を背ける惨状。普通は敬遠される仕事なのに、なぜ特殊清掃員をやっているのか」

 あまり語られることのない現実と、浮かび上がった疑問。特殊清掃員の仕事を通して、孤独死が残すメッセージを描いた。そのベースには自身の死生観がある。

 「昔から頭のどこかで『死』を考えていた。ここ数年は故郷の赤平市のアトリエで6~7割を生活しているが、森の中で木を切る時に感じるのは『これも命だ』と。農作物も育てているが、こちらが怠けると元気がなくなる。命ってすごい。答えを探っているわけではないが、命について考える時間が増えた」

表現はポップに この舞台を通して伝えたいことは何か。

 「見た人が素直に感じ取ってくれればいいと思う。ただ、『生まれてこなければ良かった』と言う若い人に、人間は一人ではないと伝えたい。生まれてきたことで誰かに影響を与え、自分も与えられている。絶対にどこかでつながっているんです」

 死を描くテーマは重い。だが、シリアスな問題提起が狙いではない。

 「最初は虫との格闘シーンから入る。“プチ・ジュラシックパーク”みたいな。やはり一番は楽しんでいただくこと。だから今回もポップで見やすくコミカルに―。重いテーマとは相反するので難しくなるが、舞台だからこそ表現できる世界観があり、そこが期待値でもある」

 ◆鈴井 貴之(すずい・たかゆき)1962年5月6日、赤平市生まれ。55歳。愛称「ミスター」。北海学園大在学中に演劇の世界に入り、1990年に劇団「オーパーツ」を旗揚げ。解散後はタレント、構成作家として、大泉洋らと出演したHTB「水曜どうでしょう」など多くの番組に携わる。01年からは映画監督としても活動。10年から新たなプロジェクトとして「オーパーツ」をたちあげた。身長178センチ。

 ◇公演概要

 ▽作・演出 鈴井貴之

 ▽出演 永野宗典、畑中智行、菊地美香、根岸拓哉、平田薫、戸澤亮、東李苑、吉田悟郎、藤村忠寿、鈴井貴之

 ▽日程 7月19~25日の東京公演からスタートし、全国5か所で公演。

最終更新:6/18(日) 8:03
スポーツ報知