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カンヌ狙ってどこが悪い?頭でっかちなルールを壊す『映画 山田孝之 3D』監督インタビュー

6/17(土) 7:10配信

dmenu映画

「これは一体、何なのだ……」。何も知らずに『映画 山田孝之 3D』のチラシを手に取った人は戸惑うに違いない。かたや、ドキュメンタリードラマ「山田孝之のカンヌ映画祭」を見ていた人は、「ホントに出来たんだ……」と口元にうっすら笑みを浮かべることだろう。そして次の瞬間、誰もが「良く分からないけど、なんか気になる」と期待と不安が入り交じった気持ちに襲われるはずだ。

【画像】山田孝之と山下監督

「山田孝之のカンヌ映画祭」(テレビ東京ほかで2017年1~3月に深夜帯で放送。 以下、「カンヌ」)とは、俳優・山田孝之の「世界最高峰のカンヌ映画祭で賞をとりたい」という言葉で始まった、カンヌで最高賞(パルムドール)をとるための映画『穢の森』作りを追ったドキュメンタリードラマ。プロデューサーの山田が暴走気味に現場を引っ張り、主演女優の芦田愛菜と監督の山下敦弘が振り回される様子が話題を呼んだ。ドラマ自体の監督を山下敦弘と松江哲明が務めた。

そんな「カンヌ」をきっかけに生まれたのが、『映画 山田孝之 3D』だ。

一足早く試写を観た。結果、「山田孝之」という俳優がますます分からなくなった。

この作品は一体何なのですか?! ――山田の“共犯者”であり、「カンヌ」に続き、映画でも監督を務めた松江&山下両監督にお話をうかがった。

山田孝之という人の強さが成立させた企画

――「カンヌ」、『映画 山田孝之 3D』と観てきて、この映画はある意味、山田孝之さんの成長記録の集大成のように感じました。監督お二人の中ではどう位置づけていらっしゃるのでしょう?

山下:「山田孝之の東京都北区赤羽」(テレビ東京ほかで2015年に放送。山田が赤羽に移住した2014年夏の出来事を追う。以下、「赤羽」)に始まり、「カンヌ」を撮って、もう3年ぐらいになります。僕らがこの3年間に感じた山田くんの魅力を一つ形にしたという感じですね。

松江:僕らが濃く付き合ってるのはここ3年ですけど、「山田孝之」という人がいろんな人に愛されて、いろんな認知のされ方をしてるので、決して僕らが撮っていることは山田くんのすべてではない。「僕らが見た側面」を形にできたかなという思いはあります。

――山田さんにはいろんなパラレルワールドがあって、その中の一つということでしょうか。

松江:そうなんです。あの人ってそこが不思議で。僕らは、山田くんが他の監督には言ってない「カンヌで賞とりたいんです」とか「赤羽に住もうと思うんです」っていうときに呼ばれる役割なんです(笑)。

――「カンヌ」といい、この映画といい、着地点が分からない。よくテレビ東京がゴーサインを出したものだと驚きました。これができるテレビ東京の強さってどんなところにあると思いますか?

山下:テレ東の強さもなんですけど、やっぱり山田孝之の強さですよね。あれを成立させてしまう何かを持ってるんですよね。

松江:そうそう、だから芦田さんが主演としてやろうと思ってくれたのも、今の山田くんが持つオーラというか、勢いみたいなものだったと思うんですよね。確かにテレ東さんもすごいけど、「山田孝之だから」っていうのが一番大きい気がします。

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最終更新:6/17(土) 9:54
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