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企業庁、下請け取引適正化 実態調査企業3倍、6万6000社に拡大

6/17(土) 16:13配信

日刊工業新聞電子版

■親事業者6000社、下請け事業者は6万社

 経済産業省・中小企業庁は毎年1月に実施している「発注方式等取引条件改善調査」の対象企業数を約3倍に増やす。同調査は下請け取引が適正に行われ、下請け事業者の経営が安定しているかなどを把握する基礎資料となる。2016年12月の下請法運用基準改正など関係法令の運用強化を踏まえ、大規模な実態調査に乗り出し、サプライチェーン全体に下請け取引の適正化に対する意識を浸透させる。

 企業庁は18年1月頃に実施する調査の対象企業数を親事業者6000社、下請け事業者6万社へとそれぞれ3倍に増やす。現金払いの比率や手形の支払いサイトの短縮化などの進捗を確認する。労務費上昇分の考慮や金型保管費用の負担など新規項目も加える。

 また、政府が新たな政策指標として活用を検討している、サプライチェーン全体の資金循環速度(SCCC)についても調査項目に追加することを検討。回収、支払いともに迅速化し、サプライチェーン全体の資金効率化を促すのが狙いだ。

 SCCCを短縮化することで最もメリットを享受できるのは資金繰り改善効果の大きい中小企業とみられる。15年度の東証1部上場企業(データの取れる企業を対象)の平均値は約158日で例えば自動車業界の平均値は140日程度という。

 企業庁は同調査以外にも17年9―10月に自動車や電機、素材など各業界団体で策定された取引適正化に向けた自主行動計画のフォローアップ調査を行う。全国に配置した下請けGメンが年2000件以上の下請け中小企業を訪問し、違反事例の実態調査も実施する。