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是川遺跡に高まる関心 世界遺産登録へ機運醸成

6/17(土) 10:57配信

デーリー東北新聞社

 世界遺産登録を目指す「北海道・北東北の縄文遺跡群」を構成する是川遺跡を有する青森県八戸市で、遺跡の価値に対する市民の理解を深めようとの動きが活発化している。市は4月から、学校給食用の食器に、縄文土器に関連したデザインを取り入れた。発信拠点の市是川縄文館が縄文遺跡群をテーマに開く考古学講座は、参加者が100人を超える盛況ぶりだ。登録の前提となる文化庁の国内推薦は、7月に決まる見通し。世界遺産への挑戦をきっかけに、市内では身近な遺跡に対する親しみや関心が着実に高まっている。

 「みんなもよく知ってる是川の遺跡が、うまくいけば世界遺産になるかもしれません」。

 今月9日、市立是川小4年生の教室で、担任の佐々木俊介教諭(35)が給食の時間に説明すると、児童は「すごーい」「イエーイ」と目を輝かせた。

 児童が使う食器はことし4月、市教委が「縄文文化を児童や生徒に伝える一助になれば」と新たに導入した。是川遺跡から出土した国宝・合掌土偶をモチーフにしたキャラクター「いのるん」や、土器にあしらわれている渦巻きの文様などが描かれている。

 新たな食器は児童に好評で、毎日使うことで縄文をより身近に感じているようだ。上野琉士君(9)は「是川遺跡が世界遺産になったら、みんなに自慢できる」と誇らしげに語った。

 縄文遺跡群の世界遺産登録を巡っては、国内推薦が4年連続で見送られ、構成資産や提案内容を見直してきた経緯がある。縄文館の古舘光治館長は「今回で5回目。そろそろ頑張らないと」と危機感を訴える。

 5月13日に同館で開講した考古学講座には、市内外から106人が参加。縄文遺跡群の構成資産や世界遺産に向けた取り組みに理解を深めた。

 受講者数は他テーマの時の1・5倍ほどといい、古舘館長は一定の手応えを感じている様子。「地域が盛り上がり、登録を後押しする機運が大切だ」と、一層の熱の高まりに期待を込めた。

デーリー東北新聞社

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