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ル・マン24時間レーススタート直前のトヨタ8号車ブエミに訊いた「問題は気温だろう」

6/17(土) 23:57配信

motorsport.com 日本版

 2017年のル・マン24時間レースが始まった。昨年、勝利を寸前のところで失ってしまった8号車トヨタTS050ハイブリッドに乗るセバスチャン・ブエミに、レーススタート直前に話を訊いた。

ル・マン24時間:エントリーリスト

予選&トラフィックの苦労

ーー公式予選はどうだった?

「ル・マンの予選は最悪だね。僕は大嫌いだ。トラフィック、遅いクルマを待たなくてはいけない。LMP1ドライバーは誰ひとりベストラップを走れていない。1秒は失っている。将来はレギュレーションを変更して予選の最終盤、30分はGT、30分はLMPと分けてタイムアタックが出来るようにしたほうがいい。現状は、ピットから出ようとしても、前に遅いクルマがいればそのクルマを待たなければいけないので運転席に座ってじっと待ってなきゃいけない。ル・マンは世界的なビッグレースで誰もがポールポジションを獲得したいのに、やってることは最悪だ。最終的に我々は1位、2位、5位のポジションを獲得したのでよかったけれど、スピードがあったので好ポジションを得ることが出来た。それからレースに向けてのクルマ作り。でも、土曜日になるともう誰も予選のことなんか知ったこっちゃない」

ーーファステストラップを出した周には何台くらいクルマを抜いた?

「ベストタイムを出したのは(中嶋)一貴で、たぶん6~7台だったと思う。その中の何台かは非常に行儀よく抜かせてくれる。しかし、予選セッションはスタートが遅れたが、その時の対応の仕方が最悪だった。正確に何時からセッションが始まるか情報を流してくれず、そのうち10時5分、10時10分、10時15分、そして最終的に10時20分。待って、待って……タイヤは冷えるは、待たされるはで、さあスタートだとなった時にはタイヤは冷えており、コースに出ても30台も抜かなきゃいけないし、本当に難しかった。それから1周アタックできたが、前にも後にもフリーに走れたのは1周だけだった」

ーーその時には遅いクルマに引っかからなかった?

「問題は、予選が始まると、誰も他のことなんか考えてられないことだ。GT勢だって抜かれるのが嫌で、ストレートは仕方ないにしてもブレーキングやコーナーで邪魔をしてタイムが伸びない。例えばポルシェ・カーブだってコースの真ん中を走って後ろなんか見ていない」

ーーそういう問題を避けるにはどうすれば?

「遅いクルマはノーマルなラインを守って走って欲しい。そうすれば我々は彼らを避けて走る。でも、我々が迫っていくとギリギリでラインを変えたり、ピットへ入ったり、ブロックしたりする。他のクルマをブロックすれば自分たちのタイムも落ちる。でも、これがル・マンの予選なんだ」

ーーLMP2を抜くのは難しいか?

「LMP2はコーナーが速い。彼らは大きなダウンフォースをつけて走っているので、十分に速い。だから、LMP1といえどもLMP2に対してそれほど大きなアドバンテージは持っていない。LMP2もコーナーではそれほど急激に速度を落とすものではない。しかし、GTとのスピード差は信じられないくらい大きい。運悪くポルシェコーナーでGTの後ろに着いたりすると、我々はそこでも270km以上のスピードだから、GTは完全な邪魔になる」

ーーポルシェ・コーナーはLMP1が270km以上というが、GTはどのくらいのスピードか?

「200kmは出ていないと思う。我々との速度差は非常に大きい。でも、リズムを持って次々と遅いクルマを抜いている時は問題ない。特にポルシェコーナーの入り口の右コーナーは、GTとはラインが重ならないので、綺麗に抜いていける」

ーーそうした状況は今年も去年も、その前も同じですか?

「ああ、まったく同じだ」

ーー年を追ってLMP1は速くなり、GTとの速度差は大きくなっていますね。

「時と場合による。コーナーが速いGTは問題ない」

ーー予選はどれだけ重要ですか?

「予選は重要だよ。というか、ポールポジションは誰でも獲りたい。しかし、それ以上にレースで優勝したい」

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