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放水銃に言及しない中身のない謝罪…真相究明・責任問うてこそ

6/17(土) 7:06配信

ハンギョレ新聞

遺族「法的責任を避けようとする見せ掛け 事前に何の協議もなく」 事件に責任を負うべき警察官らは正常勤務 「身内庇護」批判

 2015年の民衆大会で警察の放水銃に撃たれて倒れ、病院治療を受けて昨年9月に亡くなった農民故ペク・ナムギ氏と遺族に、警察が事故から1年7カ月後になって公式謝罪をしたが、遺族と市民社会の反応は冷たい。謝罪の内容と形式から真正性を体感できないという反応が大勢だ。

 16日、イ・チョルソン警察庁長官の謝罪文の中には、農民の故ペク・ナムギ氏が倒れた理由などは全くなかった。イ庁長は遺族に謝った後「今後、公権力による被害がないようにする」という原則的意志を明らかにしただけだった。農民ペク・ナムギ氏が警察の放水銃に撃たれて倒れたことに言及すれば、該当警察官の法的責任を問うたことになると考えた謝罪文とみられる。

 ペク・ナムギ氏の長女のペク・トラジ氏は「謝罪だけして、その後の法的社会的責任は避けようとする見せ掛けのようだ」と批判した。彼女は「謝罪発表と関連して、遺族とは何らの事前協議もなかった。『警察が謝るので遺族は謝罪を受け入れなさい』と宣言するようだ」と話した。全国農民会総連盟など107団体が共にした「ペク・ナムギ闘争本部」は、イ庁長の謝罪発表の2時間後に「謝罪を受け入れることはできない」と声明を出した。

 市民団体の反応も批判的だ。国際アムネスティ韓国支部は声明を出し「警察が遅ればせながら謝ったことは進展した行動と見られるが、その内容と方法は充分でない。警察の発表が謝罪と受け入れられるためには、ペク・ナムギ氏の死亡に対する真相究明、責任追及、効果的賠償、再発防止のための制度改革が伴わなければならない」と指摘した。

 ペク氏の死亡に責任があるH、C警長らは、今も現職で正常勤務中だ。警察は「検察の捜査が始まり警察内部の監察が中断されたので、ひとまず正常勤務中」と説明しているが、「身内庇護」という批判が出ている。警察改革委員会に人権保護分野委員として参加したオ・チャンイク人権連帯事務局長は、ハンギョレとの通話で「先日、ソウルの玉水(オクス)駅で一般市民を犯人と誤認して逮捕しようとして殴打した事件で、警察は問題の警察官を職位解除措置した。ペク・ナムギ氏死亡事件に責任がある警察官にだけ、二重規範を適用しているという批判は免れない」と指摘した。

 警察は集会現場で放水車を原則的に使わないという内容を盛り込んだ大統領令を新たに設けると明らかにした。しかし、それも「公共の安寧秩序に対する直接的な危険が明白な場合」については例外規定を設けた。人権団体人権運動空間「ファル(弓)」のランヒさんは「警察が放水車の使用を続けると宣言したことにほかならず、直射放水を禁止する規定もなく、人命事故の憂慮は続くようだ」と話した。

ホ・ジェヒョン、ファン・クムビ、パク・スジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:6/17(土) 7:48
ハンギョレ新聞