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棚橋が渾身のテキサスクローバーで内藤を撃破しIC王座奪取! 今度こそ棚橋色に染め上げるか?

6/18(日) 12:01配信

リアルライブ

 新日本プロレス『DOMINION』大阪城ホール大会が11日に開催され、11,756人(札止め)の大観衆を動員し、会場は終始熱気に包まれていた。

 セミファイナルでは内藤哲也が持つIWGPインターコンチネンタル王座に、エース復権を掲げる棚橋弘至が1.4東京ドーム大会に続いて再挑戦。右腕の負傷により前シリーズを全休した棚橋や、7月のロサンゼルス大会から新設されるIWGP USヘビー級王座に対して怒りの内藤は、ベルトを破壊するなどの暴挙にでていただけじゃなく、勝てばインターコンチ王座の封印もしくは返上を宣言。一方の棚橋は破壊されたベルトについて「ビンテージ感がある」とファッション的な観点から評価。「内藤の土俵でケリをつける」と強い口調で言い切った。

 試合は、1.4ドームを超えるハイレベルな攻防の末、終盤スリングブレイド2連発で勝機を掴んだ棚橋は一気にコーナーに登り、終生のライバル中邑真輔が乗り移ったかのように“滾る”と大阪城ホールからは大きなどよめきが…。そして必殺のハイフライフローを決めるも、内藤はギリギリでキックアウト。すると、普段であればもう1発ハイフライフローを決めにかかるところだが、テキサスクローバーホールドで内藤を締め上げた。1度はロープ際まで逃げようとした内藤だが、棚橋は再びリング中央まで引き戻し、渾身のテキサスクローバーホールドを高角度でガッチリ決めると、内藤も堪らずギブアップ。

 内藤は調印式で、「棚橋選手には、結果で俺を黙らせてほしいなと思います。そして、かつてのライバルであり、IWGPインターコンチネンタル王座のかつての主である中邑真輔の気持ちも背負って、棚橋選手には大阪城ホール大会のリングに立ってほしいなと思います」と話していたが、棚橋からすればお望み通りの形で葬ったことになる。

 棚橋がタイトル戦においてテキサスクローバーホールドをフィニッシュに選んだのは、2007年11月に、海外遠征から凱旋帰国し、波に乗っていた後藤洋央紀が初挑戦したIWGPヘビー級選手権が思い出される。あの時の後藤も棚橋を執拗に挑発しており、相手を黙らせるためには「ギブアップさせるしかない」という考えがあるのかもしれない。現に試合後の内藤は、今後インターコンチ王座に関わらないだろうというコメントを残しただけで、試合についての言いわけや、棚橋に対する憎まれ口を叩くことなく、会場を後にしている。内藤を黙らせるほどの説得力が、この日のテキサスクローバーホールドにはあった。

 「まだ死んでなかったでしょ。棚橋は生きてるから、“Tanahashi still alive”。休場明けの横綱が強いように、故障明けのホームランバッターがいつでもホームランを打つように、少し休んでもエースはエースだから。そんなに年数経ってないのに、この貫禄。これにダメージデニムも合わせて、カッコよく着こなすから。ベルトは、腰に巻かれることによって、本来の意味をなす。今日、久しぶりにこのベルトは、“腰に巻かれる”という役目を与えられて、初めてこの世に存在します」

 久々にシングル王座のベルトを腰に巻いた棚橋は、このように感情を一気にまくし立てると、少し落ち着いたのか、本音を語りはじめた。

 「ホント言うとね、怪我のタイミングが最悪で、『なんでこのタイミングで、怪我なんだろ』って思ったけど、その試練を越えた。これから、どんなことがあっても、立ち向かっていけます」

 と不安があったことを吐露すると、続けて中邑を意識した滾るパフォーマンスをだしたことについても語った。

 「もうとっくに消化してるって言ったし、内藤に言われて、どうこう思ったところもないし。ただ、インターコンチを巻くにあたって、去年の長岡(ケニーとの王座決定戦)からずっとモヤモヤしてたものがあったから。かつて、あれほど鬱陶しいほど絡んでいったのに、急に何もなしですかっていうのは、あまりに素っ気ないし。ちょっとだけです」

 昨年2月に中邑真輔の気持ちを引き継いだ形で、ケニー・オメガとの王座決定戦に臨むも敗れ、大阪城で訪れた挑戦のチャンスも怪我で失い、そして、今年の1.4ドームではマイケル・エルガンから同王座を奪取した内藤に挑戦するも、惨敗。世代交代まで言い渡されてしまった。インターコンチの神様から見放されているようにも見えるが、棚橋の頭の中には2014年1月に中邑を破り、3か月間保持していたインターコンチ王座に対して、“棚橋色”に染め上げられなかったという悔いがずっと残っている。

 「前は何もしてあげられなかったから、今度あのベルトを獲ったら“棚橋色”に染めあげますよ!」

 これは王座決定戦が決定した直後に棚橋がだしたコメントである。昨年の1.4ドーム大会でオカダ・カズチカのIWGPヘビー級王座に挑戦し敗れて以来、インターコンチ王座に固執し続けたのは、中邑との思い以上にこんな理由があったのだ。実に2年4か月ぶりのシングル王座戴冠となった棚橋が、ビンテージ感を増した白いベルトを今度こそエースのベルトにできるのか?

 その初陣は来月2日のロサンゼルス大会。元WWEスーパースターのレジェンド、ビリー・ガンを挑戦者に迎えて幕を開ける。

(どら増田) 【新日Times vol.70】

※写真・(C)新日本プロレス

最終更新:6/18(日) 12:01
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