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3本の煙突、撮影60年 木田さん、写真展 高萩で18日から

6/18(日) 5:00配信

茨城新聞クロスアイ

長年、高萩市内の象徴的な風景となっていた旧日本加工製紙高萩工場(同市安良川)の3本の煙突を中心に撮影した写真を集めた展示会が18日から、同市春日町の市総合福祉センターで開かれる。同社は2002年に破綻し、現在、工場跡地は大規模太陽光発電施設(メガソーラー)として整備が進み、当時の光景は完全に姿を消す。写真展を開く高萩民俗芸能文化伝承会代表でカメラマンの木田恒夫さん(84)は「高萩の大きな歴史の一つを伝えられれば」と話している。

写真展は「100年の歴史~消えた煙突」で、約250点が並ぶ。木田さんは60年ほど前から、記録として3本の煙突の撮影を始めた。工場取り壊し作業の様子も毎日のように足を運んで撮影した。煙突は今年4月に完全に撤去された。

写真は、季節の移り変わりや、海岸や高台からの眺め、元旦や出初め式などの行事で、どれも煙突が映し込まれている。東日本大震災で被災し、現在建て替えが進む市庁舎も煙突とともに収められている。

木田さんは「大震災の時に友人から煙突が倒れたと連絡を受けて駆け付けた」といい、今年4月29日午後3時に完全に姿を消す瞬間も見守ったという。

日本加工製紙は1917年6月に設立。高萩工場は54年、国道6号に近接する同市の玄関口で創業した。カタログや写真集などに使う高級紙アート・コート紙などを製造。高い煙突から上る煙が市のシンボルとも言われた。2002年5月に閉鎖された。

写真展は18~26日(午前9時~午後4時、最終日は午後3時)。 (飯田勉)

茨城新聞社