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NIKEが1400人リストラ、東京など主要12都市の売上拡大に専念

6/18(日) 16:40配信

ZUU online

NIKEが今後数カか月にわたり世界各国・地域で、総従業員の2%に値する1400人の人員削減を実施する意向を明らかにした。

ニューヨーク、東京、ロンドン、上海、パリ、ミラノを含む主要12都市での事業拡大に専念するという。「イノベーションのスピードアップ」をスローガンに掲げ、今後はデジタル市場に力を入れると同時に、生産サイクルを半分に短縮し、商品流通でもスピードアップを図る。

■生産サイクルの縮小でPOSシステムを短縮

今回の大量リストラは組織改革の一環だ。マーク・パーカーCEOの説明によると、「Consumer Direct Offense」 と呼ばれるデジタル市場に重点を置いた戦略を用い、商品の流通を「いまだかつてないぐらいスピードアップする」という。

生産サイクル自体を半分に縮小し、「POSシステム(店舗による販売情報を記録し、集計結果を在庫管理やマーケティングに利用する)」のサイクルを、通常の数か月から数週間に短縮することが可能になる。

「Express Lane」と名付けられたこの戦略は、北米や西欧州ですでに導入されており、今夏から東京、上海、ソウルなどでも実施される。
また既存の商品ラインの4分の1を減らし、主要フランチャイズにより充実したセレクションを提供する。

発表後、NIKEの株価は2%下落。6月16日現在は52.90ドル(約5892円)に落ち込んでいる。

■adidas、プーマも新たな戦略に方向転換

NIKEは2009年にも1750人の大量リストラ を実施した。この時は売上減少を主要理由に、国際本部、米オレゴン州のビーバートン に勤務していた500人を始め、総従業員の5%が世界各地で職を失った。

その後も事業縮小は続き、2016年には一部のゴルフ用品市場から撤退 。2015年の売上は7億ドル(約777億7000万円)強と前年比8.2%減にとどまった(ロイター調査)。

同様の動きはスポーツ大手ライバル、adidasやプーマにも見られる。adidas は2016年、業績低迷が続いていた傘下、Reebokのオハイオ州カントン支部の従業員300人を、マサチューセッツ州ボストンやポーランドに移動させた。

プーマは2013年、テクノロジーを取り入れたスポーツ・ブランド に生まれ変わる戦略を打ちだした。アプリ向け動画制作プラットフォームを提供するスタートアップ、Seenit と提携し、ロンドンを拠点とするストリート・ブランド、トラップスターとのコラボレーション「プーマ X トラップスター」 に関するコンテンツを配信するなど、デジタル世代の若い顧客層にアピールしている。

あらゆる事業にとって、既存の常識に捕らわれない新たな戦略が欠かせない時代に突入したことは一目瞭然だ。NIKEの商品・マーチャンダイジング部門マイケル・スピレイン副社長 は、今後NIKEが成長の源泉となる領域に専念して行く意向を明かしている。

NIKEが将来的に伸びると予測しているのは、ランニング、バスケットボール、女性向けトレーニング、サッカー、陸上などだ。女性向け商品の開発に向け、専属の女性チームを立ち上げるという意気込みである。(アレン・琴子、英国在住フリーランスライター)

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最終更新:6/18(日) 16:40
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