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「出口戦略」って何=日銀、長引く大規模金融緩和

6/18(日) 7:30配信

時事通信

 日銀の大規模金融緩和の「出口戦略」への関心が高まっている。

 ―出口戦略って。

 日銀が現在の大規模な金融緩和を手じまい、金融政策を正常化させるための方策だよ。

 ―具体的には何をするの。

 金利をプラス圏に引き上げてマイナス金利政策から抜け出すとともに、国債の買い入れ額を徐々に縮小したり、膨張した日銀の国債保有を圧縮したりすることが柱になる。

 ―出口を探り始めるタイミングは。

 日銀は物価上昇率を2%とする目標を達成するまで大規模緩和を続ける方針だ。黒田東彦総裁は就任直後の2013年4月に「異次元緩和」を始めた際、2年で2%の物価上昇を実現すると豪語していたけど、実現時期の先送りを繰り返している。今は「18年度ごろ」の実現を見込んでいるが、本当にできるのかどうか。出口はまだまだ先だね。

 ―なぜ出口戦略が注目され始めたの。

 米国は景気回復を受けて08年のリーマン・ショック後に導入したゼロ金利を含む大規模緩和を終え、既に1%台まで政策金利を引き上げた。日本より先にマイナス金利政策を導入した欧州中央銀行も、追加緩和の打ち止めを表明するなど出口方向にかじを切った。日本だけいつまでも置いてきぼりというわけにはいかないし、大規模緩和が長引くと副作用も心配される。

 ―副作用って。

 国債利回りの大幅な低下で保険会社や年金基金などは運用難に陥る。一方でローン金利が大きく下がったため、都会では賃貸物件の急増やマンション価格の高止まりといった「住宅バブル」的な動きが見られる。

 将来の利上げ局面では、金融機関に払う利子負担の増大で日銀の財務も悪化する。金融政策を担う日銀が赤字に陥れば円に対する信用が失われ、大幅な円安と急激なインフレを招く恐れがある。日銀が大量の国債購入を続けることで財政規律が緩み、国の借金拡大が加速することも懸念される。

最終更新:6/18(日) 7:34
時事通信