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専門医に聞いた 「いやな汗とニオイ」のメカニズムと対策

6/18(日) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 梅雨入りと同時に気温が上昇中。朝の出勤時、急ぎ足で駅へ向かい電車に飛び乗ると、汗がタラ~リ! ムシムシジメジメのうっとうしい季節の到来だ。そこで気になるのは、汗とニオイだ。昨今はスメルハラスメント(略してスメハラ)も話題になる。ここは原因やメカニズム、そして効果的な対策を知っておくに越したことはない。

 満員電車で気になるニオイ。他人のモノも嫌だが、大汗をかいて電車に飛び乗った自分が発生源の可能性もゼロとは言えない。

 こうした“ニオイのもと”は、どこにあり、どんなメカニズムでニオイを発生させるのか?

 新宿にある「五味クリニック」の五味常明院長がこう言う。

「ニオイのもとは3つあります。それは、①エクリン腺から出る汗のニオイ②皮脂腺から出るニオイ、そして③アポクリン腺から出るわきが臭です。①は全身にあって通常はほぼ無臭ですが、放置すると雑菌が繁殖して汗臭くなります。また、現代人は運動不足やエアコンの普及で汗腺の機能自体が低下しています。汗腺は使わないとすぐ退化してしまいます。汗腺機能が低下すると、アンモニアや乳酸が含まれた汗をかき、コレがニオイのもとになる。血中にアンモニアが多くなるのは、肉の食べ過ぎ、肉体的な疲労の蓄積、そして肝臓の働きが弱くなっているなどが原因です」

 皮脂腺のニオイの典型は加齢臭だ。これは汗の中の乳酸が、ニオイ物質のひとつジアセチルなどと一緒になると不快さを一気に増す。汗腺機能の低下や肉体疲労が大きく影響を及ぼすという。

 内臓脂肪が多いメタボ体形の中年は、汗とともに皮脂腺からノネナールという物質がたくさん出て、体臭の原因になる。コレステロール値や中性脂肪値が高い人は注意した方がいい。

■汗腺トレーニングと肝機能アップ消臭の決め手

 対策の基本は汗をかいたあとはすぐシャワーを浴びること。風呂に入ればもっといい。雑菌が繁殖せぬよう汗を放置しないためだ。さらに――。

「まずは汗腺機能を高める汗腺トレーニングです。入浴時に43~44度の熱めの湯に膝下と肘から先を10~15分つける。ジワッと汗が出てきたら、今度は湯船に水を入れ36度まで温度を下げ10~15分全身でつかる。これで交感神経がリラックスし、1週間ほど続けると汗腺機能が正常に回復します。ほかでは、肉など動物性の脂肪やタンパク質の摂取を減らす、オルニチンを含むシジミなどを積極的に取って肝機能の回復につとめる、もうひとつはミドル脂臭の原因になる乳酸を作らないことです。風呂に入るとき、湯船にお酢をおチョコ3杯ほど入れると、ミドル脂臭に効果があります」(五味院長)

 なお、わきがは原因がハッキリしているので手術で完治する。ボトックス注射も効果を上げており、専門医の受診が賢明だ。

「首回りや背中などは、風呂上がりにミョウバンを水に溶かしたモノで拭く。アンモニア臭に効果的です。また、皮脂の脂っぽいニオイや皮膚の雑菌の繁殖を防ぎたいときは、セスキ炭酸ソーダを水に溶かしてスプレーするといい。これがニオイの自衛手段です」(五味院長)

 セスキ炭酸ソーダは500ミリリットルの水に小さじ1杯が適量だ。