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<エジプト>管理の2島、サウジに 抗議デモ「領土売った」

6/18(日) 11:30配信

毎日新聞

 【カイロ篠田航一】エジプトが管理する紅海のチラン島、サナフィル島がサウジアラビアに帰属すると定めた両国政府間の合意をエジプト国会が承認し、波紋を広げている。エジプトは2011年の民主化要求運動「アラブの春」以降、政情不安で財政難が続きサウジから多額の援助を受けたため「見返りに領土を売り渡した」とシシ大統領への批判も噴出している。

 国会が14日に承認して以降、シシ政権下では異例の抗議デモも首都カイロなどで発生。AP通信などによると新聞記者ら約40人が拘束され、16日には「治安上の理由」でカイロ中心部の地下鉄駅が一時閉鎖された。

 両国政府は昨年4月「2島はサウジ領」と発表。もともとサウジ領だが、1948年に建国したイスラエルの勢力拡大を警戒するサウジがエジプトに軍派遣を要請し、50年代以降はエジプトが部隊を駐留、管理していたと説明した。イスラエルが面するアカバ湾から紅海に抜ける海峡に位置し、安全保障上の要衝だ。

 エジプトの最高行政裁判所は今年1月「合意は無効」と判断したが、政府と国会が「返還」で押し切った形。サウジはエジプト北東部シナイ半島の開発に多額の資金拠出を表明している。

最終更新:6/18(日) 11:30
毎日新聞