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県警が特殊詐欺緊急対策 3000人動員し警戒強化

6/18(日) 7:55配信

産経新聞

 県内で5月末までに発生した振り込め詐欺の被害が480件(暫定値)に上り、前年同期比で135件の大幅増となっているため、県警は特殊詐欺抑止緊急対策を展開している。各地で被害防止キャンペーンや防犯指導、水際対策の強化などを行っている。(川上響)

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県警生活安全企画課によると、5月まで4カ月連続で100件を超える被害が確認されており、6月8日には上田清司知事と鈴木三男県警本部長が連名で「振り込め詐欺撲滅緊急メッセージ」を出した。対策期間(6月15日~7月14日)中には延べ約3千人の警察官を動員し、金融機関などと連携した出し子の検挙推進や高齢者宅への戸別訪問、無人の現金自動預払機(ATM)の警戒などを実施する。

 振り込め詐欺の種類には、オレオレ▽還付金▽架空請求▽融資保証金-などがあるが、オレオレ詐欺が最も多く、全体の約65%を占めている。特にキャッシュカード詐取型の被害が131件(同比99件増)と多発。県警は、金融機関などで大金の振り込みや引き出しに対する警戒が強くなっていることから、カード狙いに移行したとみている。

 手口では、警察官や大手百貨店店員、金融機関職員を名乗る手口が増えており「カードを変更する必要がある」「口座が悪用されている」などと電話がかかってくる。実在する団体名を出してくることも多いという。

 上田知事と鈴木本部長はメッセージの中で「普段から家族や身近な人と気軽に相談できる関係を築き、家族の絆、地域の絆で振り込め詐欺を撃退していきましょう」と被害防止を呼びかけている。有効な予防手段として県警は、電話番号通知サービスの加入や在宅時の留守番電話設定、警告・通話録音装置の設置などを推奨している。

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 ■浦和署が50人に「撃退ボランティア」委嘱

 浦和署は、過去に振り込め詐欺を看破した経験を持つ女性ら約50人を「振り込め詐欺撃退ボランティア」に委嘱した。団体名は「詐欺・見破り隊」で、「詐欺をなくすためにまずは見破る」という思いが込められている。

 同署の斎藤文彦署長は「県内で(特殊詐欺が)一番増えたのが浦和署。捕まえて厳しく罰していかないとこの手の犯罪はなくならない」と協力を求めた。

 同署管内の被害件数は15日時点で既に昨年1年間の被害件数にあたる34件。受け子に多い違和感のある格好の若い男への職務質問や高齢者宅への防犯指導などで一層警戒を強めている。

 同団体代表の斉藤幸枝さん(79)は「優しい気持ちを利用する振り込め詐欺をなくすために家族や地域の絆を強め、『だまされたふり作戦』に協力して撃退する」と宣言した。

最終更新:6/18(日) 7:55
産経新聞