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【巨人】探し続けた「2番・二塁」は山本…先制口火打&気迫の本塁ダイブ

6/18(日) 7:23配信

スポーツ報知

◆日本生命セ・パ交流戦 巨人8―0ロッテ(17日・東京ドーム)

 目いっぱい、腕を伸ばした。追い込まれた山本は、体勢を崩されながら外角低めのフォークに食らいついた。「チームのために、良い形でつないでいければと思っていた」。3回1死、バットの先で拾った中前安打から怒とうの4連打。若人の必死な姿勢が鮮やかな先制攻撃の起点となった。

 2番打者として存在感を放った。4回1死一塁の打席では、一、二塁間を破ってヒットエンドランを成功させ、追加点につなげた。「何とか右に転がせれば」と右足を引き、何が何でも逆方向へ転がそうという強い意志が込められた打球だった。三塁まで進むと、マギーの浅い左飛でタッチアップ。アウトにはなったが、頭から本塁へダイブし、チームに活力を与えた。「粘りがあるというか、食らい付いていくというのは随所に見られる」と、由伸監督もその姿勢を目に焼き付けた。

 挫折には慣れている。2月の那覇キャンプ中に右太もも裏付近を負傷。約2か月に及ぶ地道なリハビリを行ってきた。5月30日にようやく今季初昇格したが、わずか3試合で降格。「悔しいです」と感情を口にした山本は「でも」と続けた。

 「落ち込んでいる暇なんてない」。2軍で2発を放ち最短10日間で1軍復帰した。

 挫折の度、思い出すのは8年前、慶応高1年の秋だ。中学では世田谷西シニアでエースとして全国優勝を経験したが、投手をクビになり内野手へ転向した。「一応、日本一の投手だった自負もあったし、投手以外はやったことがなかった」。体重は一時7キロ減少。野球をやめようと思ったこともあったが、前を向いた。「周りと比べるんじゃなくて自分の成長を目指す」。あの時もそうだった。他人との比較より、いつ何時も、ひたすら自分の力を付けることを第一に考える。根っこに強い信念があるから、リハビリの日々や不振にも心が折れることはなかった。

 チームに欠けたピースを埋めようとしている。今季の巨人は2番に8人が入り、固定できていない。5試合連続で「2番・二塁」で起用され、アピールを続けている。山本のつなぎが生き、チームは今季最多タイの14安打で今季初の3試合連続2ケタ安打だ。同じ慶大出身の後輩の奮闘に、指揮官も「チームにとっても、本人にとっても大きなチャンスだから、何とか頑張ってほしいね」と期待を込めた。幾多の挫折を乗り越えた23歳が、定位置をつかみ取ろうとしている。(原島 海)

最終更新:6/18(日) 7:45
スポーツ報知

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