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「被害者の悲しみに共感して」 世田谷一家殺害事件遺族が高松で講演

6/18(日) 7:55配信

産経新聞

 東京都世田谷区で平成12年に発生した殺人事件で、妹一家4人を亡くした入江杏さんの講演会が16日、高松市内で開かれた。入江さんは「被害者の抱える悲しみは人によって、その大きさも形も違う。その悲しみに共感し、寄り添ってほしい」と訴えた。

 講演会は犯罪被害者に対する支援への理解を深めようと、かがわ被害者支援センターが毎年開催している。この日は同センター関係者や市民、警察ら約270人が参加した。

 事件は12年12月30日に発生。会社員の宮沢みきおさんと妻の泰子さん、長女のにいなさん、長男の礼君の4人が自宅で殺害された。

 泰子さんの姉の入江さんは事件当時、宮沢さん宅と棟続きの家に家族と住んでおり、普段から頻繁に行き来があったという。

 入江さんは事件直後、妹家族を助けられなかった自分を責めた時期もあったが、18年に姪(めい)と甥(おい)が大切にしていたクマのぬいぐるみを主人公に、妹家族への思いを描いた絵本を出版。それをきっかけに講演活動を始め、全国で被害者支援の必要性を訴えている。

 入江さんは講演で、犯罪被害者遺族は「生き残ったものの罪悪感」にさいなまれると説明。「4人の代わりに自分が死んだ方がよかったと思ったこともあったが、『いつも明るいあなただから結婚した』という夫の言葉に救われた」と振り返った。

 そして「事件で亡くなったかわいそうな家族としてではなく、一生懸命に生きいた4人の命の輝きを伝え続けたい」と話した。

最終更新:6/18(日) 7:55
産経新聞