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<NPO>医療支える市民育成 東京で講座、7月から

6/18(日) 21:59配信

毎日新聞

 医療関係の会議や検討会に、患者や市民の参画を求める動きが広がっている。「賢い患者」を目指し活動するNPO法人「ささえあい医療人権センターCOML(コムル)」(大阪市)はそうした要請に応えるため、今夏、委員として参加できる人材の養成を東京で始める。

 行政や医療機関などによる医療関係の会議に、患者が委員として位置付けられるようになったのは1990年代後半から。2007年のがん対策基本法の施行後は、国や都道府県の協議会に、専門家や有識者に加え患者がメンバーとして入る傾向が強まり、今年度からは特定機能病院の医療安全をチェックする外部監査委員会でも一般人の参加が明示された。一部の学会では標準的な治療法をまとめた「診療ガイドライン」の作成過程に患者が参加するケースが増えている。

 一方、医療関係の会議では、議論の前提となる医療の基本的な知識や制度を理解した上で、患者や市民の立場から、経験してきたことにとどまらず、客観的に意見を述べることが求められる。しかし、そうした人材は限られているのが現状だ。

 コムルが人材養成のため開催するのは一般委員養成講座(計7回。前期は7月~10月、後期は12月~来年3月)。受講するには基本的な知識を学ぶ基礎講座(計5回)の修了が前提となる。がんの患者団体でも昨年から、学会とともに臨床研究の計画策定に患者が参加できるよう人材養成を始めており、こうした動きはさらに広まりそうだ。

 コムルでは、養成講座を修了して一定の条件を満たした人を登録し、市民委員を求める行政や医療機関などに紹介することも検討している。山口育子理事長は「より良い医療を創るには、患者や市民の参画も重要。医療の現状を理解し限界も知った上で市民の立場で意見を述べることができる人材は今後一層求められる」と話す。問い合わせは事務局(06・6314・1652)まで。【細川貴代】

最終更新:6/18(日) 21:59
毎日新聞