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“猫レスラー”文田健一郎、連覇!初の世界選手権内定

6/19(月) 6:05配信

スポーツ報知

◆レスリング 全日本選抜選手権最終日(18日、東京・代々木第二体育館)

 グレコローマン59キロ級は、文田健一郎(21)=日体大=が決勝でリオ五輪銀メダリストの太田忍(23)=ALSOK=を6―2で破って連覇。初の世界選手権(8月、パリ)代表を決めた。ロンドン五輪フリースタイル66キロ級金メダルの米満達弘(30)の師匠で父の敏郎さん(55)に父の日のプレゼントを届けた。

 残り1分を切り、文田が太田をぶん投げた。だめ押しの2ポイントを追加。4点差で逃げ切り「ハー!」と叫んだ。全日本選手権に続いてリオ五輪銀メダリストを撃破し、初の世界選手権に内定。父・敏郎さんの首に金メダルをかけ「もう、これでいいですね。何も買わないです」と父の日を祝った。

 敏郎さんは山梨県立韮崎工高レスリング部監督で、ロンドン五輪フリー66キロ級金メダルの米満達弘の師匠。息子が中学に入学した際、父が漏らした言葉につられて競技を始めた。「レスリングをやれば遠征で全国各地へ行けるぞ」。選択に間違いはなかった。「偉大な父で偉大な恩師。高校時代は怒られてばかりで嫌だったけど、今は感謝している」

 世界選手権は、いつも代表選手の練習相手として会場入り。五輪会場も2大会連続で足を運んだ。現地で応援した12年ロンドンは米満の金メダルを見て「自分もいつか」と胸を熱くした。昨年のリオは太田の練習相手だった。「自分ならこう戦う…と何度も考えた。イメージトレーニングだけは人一倍やった」。悔しさを胸に秘め、全力で協力した。

 背骨が柔らかく、技をかけると背中が反るため「猫レスラー」の異名を持つ。猫は大好きで「猫っぽいと言われるのがうれしい」とニヤリ。短足系のスコティッシュフォールドとマンチカンがタイプ。11日には猫カフェで3時間過ごしてリフレッシュした。妹が猫アレルギーで自宅では飼えない。「将来猫好きの女性と結婚して、家を猫屋敷にしたい」という夢を抱いている。

 5月のアジア選手権は初出場&初優勝。世界選手権でもメダルが期待される。「太田さんを追いかけることでステップアップして、東京五輪までには追い抜いて、世界の一番で五輪を迎えたい」。東京五輪で再び父に金メダルを届ける。しなやかな身のこなしを武器に、爪を研ぐ。(高木 恵)

 ◆文田 健一郎(ふみた・けんいちろう)

 ▽生まれとサイズ 1995年12月18日、山梨・韮崎市生まれ。21歳。168センチ、59キロ。

 ▽競技歴 小学5年の時、1歳上の女子選手の練習相手として父が教えるレスリング道場に通い始めた。当初は嫌々だったが「僕が休むと先輩が練習できなくなる」との義務感で継続。

 ▽睡眠が力に 苦戦した今大会の準決勝後は20分間の仮眠で気持ちをリセット。どこでも寝られるように耳栓を必携。最長15時間寝続けたことも。

 ▽得意料理 日体大進学後に自炊に目覚め、レタスチャーハンが得意。

 ▽プロレス大好き ジャンボ鶴田、武藤敬司らを輩出した山梨出身だけに試合観戦が趣味。プロレス雑誌も愛読し「投げ技のヒントがあるかもしれない」と興味津々。

最終更新:6/19(月) 8:53
スポーツ報知