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只見線鉄路で復旧 2021年度全線開通目標 JR決定

6/18(日) 9:59配信

福島民報

 JR東日本は2011(平成23)年7月の新潟・福島豪雨で不通となっている只見線の会津川口-只見駅間(27・6キロ)について、福島県が鉄道施設や土地を保有し、JR東は列車の運行を担う「上下分離方式」で復旧させる方針を決定した。19日に県と鉄道復旧の基本合意書を締結する。2021年度の全線再開通を目指す。被災前と同じ運行本数を維持する意向だ。 

■被災前の本数維持
 JR東は当初、利用客減少などを理由に不通区間のバス代替輸送を提案した。県と会津地方17市町村などでつくる只見線復興推進会議は3月下旬、交通インフラとしての重要性や地域活性化に果たす役割などを踏まえ、鉄道での復旧を地元の総意としてJR東に要請。JR東の判断が焦点となっていた。 
 関係者によると、JR東はバス代替輸送、上下分離方式の両案を比較検討し、鉄道で復旧した場合は地元自治体に費用負担が生じる一方で、地方創生の視点を加味し、(1)鉄道を核とした新たな地域振興策の展開が可能になる(2)只見線の歴史的価値が守られる-など鉄道復旧による将来性を評価した。 
 さらに、豪雪地帯の会津地方では只見線に対する住民の信頼が厚く、只見町と新潟県魚沼市を結ぶ252号国道が通行止めになった場合、只見線が代替路となるため、防災上の観点でも鉄道復旧が適当と判断した。 
 線路や駅などの鉄道施設は復旧後、県に無償譲渡する。県はJR東に鉄道施設の使用料を請求するが、減免措置で実質的に無償となる。県は鉄道施設の維持管理をJRに委託し、年間の維持管理費約2億1千万円は県が7割、会津地方17市町村で3割を負担する。不通区間を含む上下線の運行本数は被災前の1日3往復を基本とする方針だ。 
 復旧費負担の内訳は、JR東が復旧工事を実施し、負担割合は県が3分の2、JR東が3分の1とする。 
 JR東は基本合意後、金山町の第5、第6、第7の各橋りょうと只見町の第8橋りょうなどの復旧に向けて実施設計に入る。最も規模が大きい第8橋りょうは、工法の工夫で期間を短縮して約3年の工期を見込んでいる。

福島民報社

最終更新:6/18(日) 10:03
福島民報