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主要シンクタンクの最新予測、今年度のGDP成長率

6/18(日) 10:46配信

ニュースイッチ

1.4%前後、企業部門が主導

 2017年度の日本経済は、緩やかな景気回復が継続する見通しだ。主要シンクタンク10機関の予測によると、実質国内総生産(GDP)成長率を平均で1・4%程度と見通し、3年連続で0%台後半とされる潜在成長率を上回ると見通す。

 ただ、輸出や設備投資など企業部門主導の成長となり、個人消費の回復は緩慢なものにとどまるとの見方が多い。懸念材料として、トランプ米政権の政策動向や中国の経済運営、地政学的リスクなどが示された。

 主要シンクタンクの予測は、内閣府が発表した1―3月期の実質GDP改定値を踏まえた数値。その予測によると、17年度の日本経済は「緩やかな成長維持」(三菱総合研究所)が見込まれ、「企業部門主導の成長が予想される」(ニッセイ基礎研究所)との見方が支配的だ。

 企業部門を支える輸出は、世界経済の回復と「世界的なIT需要の拡大」(日本総合研究所)などを受け増加が見込まれる。

 設備投資も、堅調な輸出と企業業績を追い風に回復基調を強めると分析。「五輪関連や生産性向上に関わる設備投資が増加」(みずほ総合研究所)との指摘もある。加えて「年度上期には、遅れていた16年度補正予算の執行によって公共投資が増加すると期待される」(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)としており、17年度の日本経済は輸出、設備投資、公共投資が成長に寄与するなど「内外需のバランスのとれた成長を続ける見通し」(大和総研)という。第一生命経済研究所は「これまでは輸出に支えられた景気回復だったが、今後はこれに設備投資や公共投資の増加も加わることで、景気の安定感を増していくだろう」と指摘する。

個人消費の回復は緩慢

 懸案は個人消費の行方。賃金の伸び悩みと物価上昇のマイナス要因が重なる見通しだ。「家計部門は(エネルギー価格の上昇など)物価上昇に伴う実質購買力の低下から、消費が低迷するなど一段の厳しさを増す可能性が高い」(ニッセイ基礎研)ため、「消費に力強い伸びは期待できない」(東レ経営研究所)、「個人消費の回復が緩慢なものにとどまる公算が大きい」(浜銀総合研究所)とみる。家計が景気回復を実感するには、まだ時間がかかりそうだ。

最終更新:6/18(日) 10:46
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