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夢はあくまで声優としての成功…“地下アイドル声優”の実態

6/18(日) 8:00配信

AbemaTIMES

 90年代中盤の声優雑誌創刊ブーム以降、顕著となってきた声優のアイドル化だが、昨今では、アイドル声優を目指し、声優系の専門学校や養成所に入る声優志望者が増加の一途を辿っているという。

 しかし、声優そのものの需要は限られている。話題の海外映画などでは、幅広い層に人気がある俳優が吹き替えを担当することで、話題作りを行う広告戦略も採られ、声優志望者の数に対する門戸は限りなく狭くなっている。

 アイドル声優を目指し専門学校や養成所で学んだものの、大手の声優事務所に所属できず、小さい事務所やフリーランスで活動するアイドル声優予備軍。その現状について、彼女たちが出演するイベントでスタッフをしている関係者に話を聞いてみた。

小さい事務所には情報が入りづらい

 「最近は声優になりたいという子が多く、声優になるための学校も人気ですが、はっきり言って、そういうところを出ても大手の事務所に所属できる子は極わずかです。夢をあきらめる子も多いなか、どうしてもあきらめきれない子がたどり着くのが、いわゆる地下アイドル声優なんです」

 ライブハウスを中心に活動する地下アイドルは、テレビなどで紹介されることも多いが、“地下アイドル声優”とは一体どのような存在なのだろうか?

 「基本的には地下アイドルと変わりません。地下アイドル声優もライブハウスで小規模なライブを行い、ライブ後の物販でオリジナルソングのCDを売ったり、ツーショット写真を売ったりして収入を得ています。“地下アイドル”と違うのは、彼女たちはあくまで声優としての成功を夢見ている点です。ライブで朗読劇を披露したり、オリジナルのボイスドラマCDを作成したりと、“自分はあくまで声優”という意識が強いのも、彼女たちの特徴と言えるでしょう」

――地下アイドル声優は、多様化する地下アイドルの1つのジャンルと考えることもできそうですが、大手事務所への所属やアニメに出演することを目指していた彼女たちは、どのようにして地下アイドル声優になったのでしょうか。

 「アニメに出演している声優が全く所属していないような声優事務所が、少ない予算でアイドル声優として売り出すために、地下アイドルの真似事をし始めたのが、地下アイドル声優が誕生したきっかけだと思います。専門学校を出ても大手の事務所に入れなかった子は、藁をもつかむ気持ちで事務所に所属するわけですが、小さい事務所にはアニメや吹き替えのオーディション情報も入ってきませんし、ゲームやナレーションの仕事も少ないのが現実です。

 質の悪い事務所だと、専門学校の卒業生を準所属という扱いにして高額なレッスン費を徴収し、それをメインの収入にしていたりもするようです。レッスン費だけ徴収されて仕事が全く無い状態では、準所属者の不満も溜まる一方なので、ガス抜きとして準所属者でアイドル声優ユニットを組み、事務所主催のライブを行って、彼女たちを繋ぎとめる、なんていうやり方もあるようですよ」

――なんだか夢も希望もないような話に聞こえますが……。

 「もちろん、熱心に自社の声優をアイドル声優として売り出そうと考え、彼女たちとともに成功を夢見てがんばっている事務所もたくさんあります。僕もそういう事務所や声優を応援したくてイベントスタッフとして働いていますので。質の悪い事務所で地下アイドル声優として活動していた子が、事務所を辞めてフリーの地下アイドル声優になる例も多いので、僕はそういう子も応援していきたいと思っています」

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最終更新:6/18(日) 8:00
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