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ニホンライチョウのひな2羽誕生 富山市ファミリーパーク

6/18(日) 9:12配信

北日本新聞

■国の人工繁殖で初成功

 国の特別天然記念物で絶滅危惧種「ニホンライチョウ」の人工繁殖に取り組んでいる富山市ファミリーパーク(同市古沢)は18日、ひな2羽が生まれたと発表した。国の保護増殖事業計画で、野生の卵から人工飼育したつがいによる繁殖に成功したのは初めて。

 ひなは17日午後11時15分と41分に相次いで生まれた。体重は15・6グラムと17・1グラムで体長はいずれも約6・5センチ。時々顔を上げてピーピーと鳴くなど元気な様子という。性別は卵に付着したDNAから調べ、約1カ月後に判明する。

 繁殖は2016年に乗鞍岳(長野、岐阜)で採取した卵から育った2羽で実施。17年5月20日から産卵が始まり、6月18日までに19個を産んだ。卵は1週間ごとにまとめてふ卵器に移し、今回、最初に温め始めた20~25日産卵の4個のうち2個がふ化した。1個は無精卵、1個は途中で成長が止まっていた。現在10個をふ卵中で、次のふ化は6月27日ごろとなる。

 石原祐司園長は「ひなの誕生は一つの通過点。種の保存という目標に向かって今後も頑張っていきたい」と話した。飼育を優先し公開はしない。

 同じく繁殖に取り組む上野動物園(東京)では18日までに16個、大町山岳博物館(長野)では8個の産卵を確認している。


◆ライチョウ保護増殖事業計画◆
 ニホンライチョウは高山帯に生息する日本の固有種。1980年代は約3000羽いたとされるが、現在は2000羽以下と推定され、カラスやキツネなど捕食者の増加や、ニホンジカの分布拡大による生息環境の劣化などが要因と考えられる。国はこれらの状況を踏まえ同計画を策定。生息環境の改善を図るとともに、繁殖して野生復帰させることも視野に、飼育繁殖技術の確立を目指す。

北日本新聞社

最終更新:6/19(月) 10:48
北日本新聞