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巨人陽1号!妻と娘を台湾に帰した苦悩の日々に別れ

6/18(日) 8:09配信

日刊スポーツ

<日本生命セ・パ交流戦:巨人8-0ロッテ>◇17日◇東京ドーム

 お待たせしました! 巨人陽岱鋼外野手(30)が、ロッテ2回戦で移籍1号の2ランをたたき込んだ。15日ソフトバンク戦で頭部に死球を受けたが、2試合ぶりのスタメンで2安打2打点と躍動。チームに今季初の3試合連続2桁安打の快勝を呼び、田口麗斗投手(21)の東京ドーム初完封も力強くアシストした。下半身の張りで出遅れた悔しさを力に変えて打ちまくる。

【写真】ジャビット君と一緒にピースをする巨人陽

 全力で打って、守って、走り回れる野球は楽しい。陽岱鋼の心は躍りまくっていた。8回2死一塁。真ん中チェンジアップに体ごとバットをぶつけると、弾丸ライナーが巨人ファンで埋まった右中間席へ飛び込んだ。「もうサイコーの気分。カンペキでした。ハッピーです」。お立ち台でも、移籍後10試合目で初の1発の興奮が冷めやらない。「(坂本)勇人が、特にすごいハイタッチをしてくれて。ありがたかった」。巨人の一員として活躍できた喜びに浸った。

 2カ月前は、暗闇の中でうつむいていた。2度目の下半身の張りで開幕1軍が絶望となった直後の4月、妻と2人の娘を台湾に戻らせた。理由は「こんな姿を見せたくなかったから」。3軍全体練習の輪から1人外れて、日の当たらない室内練習場で黙々とリハビリに打ち込む日々。ストレスばかりがたまり、オフの日は気づけば不要な買い物ばかりを繰り返していた。「俺、何のためにジャイアンツに来たんだろう」。持ち前の明るさと笑顔が消えていた。

 台湾の家族とは毎日、電話で話をした。長女のリンリンを日本へ呼び、一緒にキッズ用ネイルをする時間に支えられた。「自分がしっかりプレーできるようになったら家族を日本に呼ぼうと決めていた。だから頑張れたんです」。マシン打撃の再開許可が出てからは600スイングを超えたこともあった。右手のひらのマメがつぶれても「思い切りプレーできたら、絶対に楽しいから」と、歯を食いしばって振り続けた。

 必死の思いで復帰した直後だったから、15日の頭部死球後は珍しく激怒した。また離脱なんて考えたくもない。「今日も高めに来た時、残像があった」が、全力でプレーできる喜びがはるかに勝った。チームの上昇気配が心地良い。「みんなで楽しく野球をやれている。明日も勝ちたい」。移籍後最高のスマイルも飛び出した。【松本岳志】

最終更新:6/18(日) 8:58
日刊スポーツ

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