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2018年の世界の広告費は4.3%増 デジタル広告がテレビ抜くと予測

6/19(月) 6:20配信

ZUU online

電通 <4324> 子会社で海外事業を統括する電通イージス・ネットワークが発表した「世界の広告費成長率予測」で、世界の広告市場は2017年に前年比3.8%増、2018年は4.3%増と順調な成長が見込まれることが分かった。2018年にはデジタル広告がテレビ広告を抜き、最大の広告メディアになるという。

■2018年はスポーツイベントが成長率を押し上げる

同予測によると、2017年の世界の広告費は前年3.8%増の5634億ドルとなり、2016年の4.8%成長から減速する見込みである。

しかし、2018年には成長が加速し、4.3%増の5876億ドルとなる。2016年はブラジルでの夏期五輪や米国大統領選挙等のイベントがあり、その反動で2017年に成長は一時減速すると見られる。2018年には韓国の平昌での冬季五輪やロシアでのFIFAワールドカップ等のスポーツイベントが成長率の押し上げに貢献する。

世界最大の広告市場である米国は、2016年に大統領選挙の影響もあり5.0%増と高い成長率を示した。2017年は3.6%成長に減速するが、2018年には4.0%成長となる。2017年の世界の広告費に占める米国の割合は37.7%に達するという。

世界第2位の広告市場である中国は、2016年に7.4%成長を果たし、2017年は6.0%、2018年は5.4%と減速傾向ながらも高い成長率を維持する。インドは広告市場の成長ペースが著しく、2016年の11.9%成長から、2017年は13.0%、2018年は12.2%と主要国で唯一2桁成長を続ける。

日本は、2016年に1.9%成長、2017年、2018年は共に1.7%成長を見込む。世界全体の成長ペースには劣るが、安定的な成長が予測されている。

■デジタルシフトが進む広告市場 モバイル広告が存在感を増す

同予測によると、2018年には世界の広告市場ではインターネットによるデジタル広告のシェアが37.6%に達し、テレビ広告の35.9%を抜くという。これまで世界の広告市場で主流であったテレビ広告であるが、初めてデジタル広告が首位を奪う事になる。動画型広告やSNS向け広告が高い成長を見せている。

また、デジタル広告の中でもモバイル広告が存在感を増している。2017年にはデジタル広告費の中でモバイル広告のシェアは56%に達し、パソコン広告費を上回る。今後もスマートフォンの流通台数は増加が見込まれており、この傾向は続くと見られる。

広告のデジタルシフトは進んでおり、その流れは今後も変わらないと見られる。成長を続ける米フェイスブックは売上高の85%をモバイル広告で稼ぎ出す。Googleを傘下に持つ米アルファベットも広告収入の増加が続く。

日本でもデジタルシフトの流れは当然のように起きている。電通が発表している「2016年 日本の広告費」によると、2016年に日本のインターネット広告媒体費は初めて1兆円を超えた。制作費を含めた広告費は1兆3100億円となる。テレビ広告の1兆9657億円にはまだ及ばないものの、成長率はテレビの1.7%に対し、13.0%と大きく上回る。日本でもデジタル広告がテレビ広告を抜くのは時間の問題である。

広告市場は順調な成長を続けているが、デジタルシフトにより、テレビ等、媒体によっては今後苦戦を強いられる可能性がある。媒体の価値を決めるのは、「如何に人の目に触れるか」という点である。この解に頭を悩ませている企業は多い事だろう。(ZUU online編集部)

最終更新:6/19(月) 6:20
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