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【独ボッシュ二輪技術説明会】二輪車用ABS進化の歴史と量産がますます加速する今後

6/19(月) 9:30配信

レスポンス

ボッシュのモーターサイクル用ABSの進化は目覚ましい。ボッシュのテストコース(ドイツ・ボックスベルグ)で開かれた技術説明会で、それをまざまざと見せつけられた。

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オートバイにABSが最初に搭載されたのは1988年のことで、四輪乗用車に遅れること10年だった。ボッシュは1984年から乗用車向けに設計されていたシステムをベースに二輪車用ABSの開発に着手している。

ボッシュ最初のシステムは日本の警察向けのスズキ製モーターサイクルに装備され、日本の市販車では1996年のカワサキ『GPZ1100 ABS』が初採用した。

この第一世代の油圧制御システム『ABS 2L1』は重量4.5kgとかなり重く、98年に市場導入された第二世代の『ABS 5』で重量を2.6kgとする。2005年に1.45kgまで軽量化した『ABS 8』は、二輪用ABSとしては最小、最軽量であった。

これはBMW『R1200S』『F800S』『F800ST』、カワサキ『ER-6n』『ER-6f』、KTM『990 Adventure』、モトグッチ『Breva850』『Breva1100』『Norge1200』、スズキ『V-Strorm650』の各モデルに標準装備またはオプション装備されていた。

そしてボッシュは『Generation 9』を2009年に発表。重量0.64kgと非常にコンパクトで、小型モデルから大型ツアラーまで幅広い機種に適合させることができ、その完成度がいかに高かったかは、09年以降の生産量が毎年平均50%以上増加したというその数字が物語っている。

『Generation9』は市場の要望に応え、バリエーションモデルを増やしたことも功を成した。たとえば機能範囲を備えた『ABS 9 light』は低コストのモーターサイクル向けとして、シンプルなシステムが求められるインドなど新興国向けモデルに採用された。

さらに『ABS 9 base』をスタンダードに、圧力センサーを追加し、ブレーキ圧が上昇している場合にも介入できる『ABS 9 plus』、そして前後連動式で上級車向けの『ABS 9 enhanced』とラインナップを拡大し、ボッシュのABSは世界中のあらゆるライディングシーンで活躍している。

そして新興成長市場向けとなる『ABS 10』は2015年に開発され、『ABS 9』より最大30%の軽量化、サイズを約45%コンパクトにした。『ABS 10 base』は2回路の油圧ブレーキを備え、『ABS 10 light』は1回路として前輪だけを制御する。

モーターサイクルの生産量は、2021年までに約1億6000万台に達すると見込まれ、これは現在の約1.3倍にあたる。その生産国は中国やインド、東南アジア諸国が90%を占めると予想されていて、ボッシュは『ABS 10』をあらゆる車両と市場に導入すべく量産しているのだ。

協力:ボッシュ(技術説明会)

《レスポンス 青木タカオ》

最終更新:6/20(火) 8:49
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