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越、喫煙で経済損失額1205億円 WHO調査、官民連携で対策

6/20(火) 8:15配信

SankeiBiz

 ベトナムは、たばこによる健康被害に伴う経済損失が年間24兆6000億ドン(約1205億4000万円)に上る。こんな調査結果を世界保健機関(WHO)が明らかにした。同国は世界でも有数の喫煙国とされるなか、政府は禁煙の輪を広げるための対策を急いでいる。国営ベトナム・ニューズなどが報じた。

 損失額には、たばこが原因とされる疾病に伴う医療費に加え、病欠や死亡による労働生産性低下による損失が含まれる。

 同国保健省の調査によると、15歳以上の男性の喫煙率は2015年が45.3%で、14年の47.4%からやや減少したものの高止まりしているのが現状だ。

 グエン・ティ・キム・ティエン保健相は「ベトナムでは公共の場所やレストランなどでたばこを容易に購入できることが、喫煙率の低下を阻害している」と指摘する。そのうえで、関係省庁と民間機関が連携し、喫煙による健康被害の周知や公共の場所での禁煙を推進するなど取り組みを強化していく姿勢を示した。

 WHOのベトナム代表は、喫煙者の減少やたばこによる健康被害の抑制に向け、同国はたばこ税の引き上げが不可欠との見解だ。同国はたばこの税率が小売価格の約40%で、世界平均よりも20ポイント近く低い。WHOはたばこの税率について、小売価格の75%を推奨している。

 同代表は、たばこが経済成長や環境保護、教育などに悪影響を及ぼし、国の持続的発展の阻害要因となっていると指摘し、同国政府に対し喫煙者の減少に注力するよう提言した。

 WHOは、たばこによる健康被害に伴う経済損失が世界で年間1兆4000億ドル(約155兆4000億円)に上り、うち4割はベトナムを含む新興国における損失とみている。また、たばこが原因とされる死者は世界で年間700万人と試算しており、喫煙者減少に向けた対策に取り組まなければ、30年にはたばこの影響による死者が800万人以上に達すると警鐘を鳴らした。(シンガポール支局)

最終更新:6/20(火) 8:15
SankeiBiz