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旅行作家・野口冬人氏しのび岡山・湯原温泉で追悼準備進む

6/19(月) 7:55配信

産経新聞

 昨年末に他界した旅行作家の野口冬人(ふゆと)氏(東京)を追悼する準備が、真庭市の湯原温泉で進んでいる。同温泉は露天風呂の「西の横綱」としてPRしているが、この命名者といえるのが野口氏だった。26日の「露天風呂の日」には鎮魂の行事も盛り込む。

 野口氏は昭和8年、東京都出身。55年発行の旅行誌で、国内温泉地での「露天風呂番付」を発表し、東横綱を宝川温泉(群馬県)、西横綱を湯原温泉と格付け。旭川のダム直下に24時間無料で入浴できる公設の露天風呂「砂湯」を評価の対象とした。

 西横綱とされたことを同温泉で当時は若手後継者だった旅館経営者の古林伸美さん(64)らが有効な宣伝素材と着目し、野口氏らから使用許可を得て今日への流れをつくった。

 62年には6月26日を語呂合わせから「露天風呂の日」と制定し、以後毎年、温泉街挙げてのイベントを開催。ほかにも人間ドック付き宿泊プラン「湯けむりドック」や「温泉指南役」養成などユニークな企画を展開してきたが、いずれも野口氏が監修などで協力した。

 これらに敬意を表し、平成21年オープンの「湯原温泉ミュージアム」内には「野口冬人記念資料室」を併設している。

 昨年12月、病気療養中だった野口氏は都内で83歳で死去。「偉ぶらず、律義な人だった」と湯原の観光関係者らからも悼む声は多く、名前と功績を刻んだ石柱を砂湯の一角に建立し、26日のイベント当日に除幕する。

 愛用のカメラなど遺品の提供も受けており、近く同資料室の展示品に加える。古林さんは「なぜ湯原が横綱なのか。総合評価での魅力を改めてアピールしつつ野口先生の遺志に沿った現代の湯治場づくりを進めたい」と話している。

最終更新:6/19(月) 7:55
産経新聞

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