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ワイン関税、段階的に撤廃=豚肉は低価格帯下げ―日欧EPA交渉

6/19(月) 18:55配信

時事通信

 日本と欧州連合(EU)は19日までに、経済連携協定(EPA)交渉で、品質が高くブランド力のある欧州産農産物・加工食品をめぐる輸入関税の調整を本格化させた。

 ワインは段階的に引き下げ、最終的に撤廃する方向で検討。豚肉は流通量の多い低価格帯の関税を下げる。一方、EUが生産量で世界シェアの半分を握るチーズは、厳しい駆け引きが続いている。

 EUは、関税撤廃・引き下げを通じて、日本市場における農産品シェアの拡大を狙う。ワインでは世界生産量の7割を占め、「ボルドー」など知名度も高い。

 日本は既に外国産を多く受け入れており、対EUでも将来的には関税撤廃に応じる方向だ。対日EPAに基づき2019年に関税が撤廃されるチリワインを念頭に、EUは早期撤廃を求めているが、撤廃までの期間では折り合えていない。

 豚肉については、低価格品ほど関税を重くする「差額関税制度」を適用しており、日本は同制度を維持した上で関税を下げる。下げ幅は、「環太平洋連携協定(TPP)合意並み」(交渉関係者)で調整。安い豚肉にかけている1キロ当たり最大482円の関税を50円程度まで削減、高い豚肉の関税は撤廃する。

 パスタ類は、スパゲティやマカロニに課す1キロ当たり30円の関税を段階的に12円以下まで下げる案を探る。下げ幅についてTPPの合意水準から踏み込むことで、EU側に自動車分野の関税撤廃で譲歩を促す。チョコレート菓子の関税(10%)も下げる方向。品薄状態が続くバターと脱脂粉乳は「低関税輸入枠」を新設する。

 交渉が最も難航しているのはチーズだ。国内の酪農家への影響が見込まれ、現時点では、人気の高いモッツァレラやカマンベールといったソフトチーズの関税撤廃を求めるEUとの妥協点は見いだせていない。日本はTPPでも、ブルーチーズや粉チーズといったハードチーズに限った段階的な関税撤廃・引き下げにとどめた。 

最終更新:6/19(月) 19:00
時事通信