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<安倍首相会見>何も答えていない

6/19(月) 23:51配信

毎日新聞

 通常国会中の強権姿勢から一転、19日の記者会見で安倍晋三首相は「深く反省」「丁寧に説明」などの言葉で低姿勢を示した。

 「加計学園」「森友学園」問題で野党の追及を「印象操作」だと突っぱね、文部科学省の内部文書の存在を国会閉会直前まで認めず、「共謀罪」法の参院審議では委員会採決を省略した。「丁寧に説明」とは正反対の姿勢が反発を招き、報道各社の世論調査で内閣支持率が急落した「反省」からの軌道修正だろう。

 しかし、本当に反省したのであれば、国会で野党の要求している閉会中審査や証人喚問に応じるべきだ。「説明」の中身について会見では何も答えていない。

 「共謀罪」についても「一般の方が被疑者として捜査の対象になることはない」と強調した。そうであるなら将来にわたり政府を縛る厳密な答弁を国会議事録に残さなければならない。

 思い出したのが2015年9月の通常国会閉会時の首相会見だ。当時も安倍政権は安全保障関連法の国会審議を強引に進め、内閣支持率が低迷していた。首相はその会見で「国民の理解が更に得られるよう、政府として丁寧に説明する努力を続けていきたい」と強調した。その後、首相は「丁寧に説明」しただろうか。

 今回の低姿勢も口先だけで、国会閉会中は知らんぷりを決め込み、内閣支持率の回復を待つつもりではないのか。そんな疑念を持たざるを得ない。首相には引き続き情報開示と説明を求めていく。【政治部編集委員・平田崇浩】

最終更新:6/19(月) 23:51
毎日新聞