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カリフォルニア州のミレニアル世代、38%が「実家暮らし」 家賃高騰、年収10%減…晩婚化に拍車

6/19(月) 8:00配信

SankeiBiz

 ロサンゼルスやサンフランシスコ、サンディエゴといった大都市があり、シリコンバレーという世界に名だたるIT企業の一大拠点も有するカリフォルニア州は、全米の中でも裕福なイメージが強い。だから、同州の18~34歳人口の5人に2人は実家暮らしをしている-というデータをみたときは正直驚いた。

 ◆平均39万5000円

 1980年代から2000年ごろに生まれた若者たちは「ミレニアル世代」と呼ばれる。4月に公表された米国勢調査によると、同州のミレニアル世代は936万3171人。このうち親と同居している人は38.1%を占めており、独立して生活している人(33.1%)や、ルームメートと暮らす人(28.8%)を上回る。10年前の05年(27.9%)と比べても、10%以上増えている。

 大きな理由は、高騰する家賃にある。米住宅情報サイトによると、同州の賃貸物件の家賃は15年からの1年間で3.8%上がった。

 州内でも有数の高家賃地域として知られるサンフランシスコ市内の1ベッドルームの平均家賃は月額3560ドル(約39万5000円)。2ベッドルームだと、月額4731ドル(約52万5000円)にもなる。州全体の家賃でみても、1ベッドルームの平均は月額1750ドル(約19万4000円)だ。

 ミレニアル世代の中でも若年層は学生や大学院生が多い。学生ローンもあり、高額家賃を支払う能力がないことは当然といえるが、25歳以上の同世代の収入をみても、平均年収は約2万2000ドル(約244万2200円)というから、数字の上からも実家を出ることが難しい実態が浮かぶ。

 1990年代以降の景気や物価の変動を考慮すると、同世代の収入は約10%減っている計算になるが、家賃は逆に上がっているという。

 一度は実家を出てみたものの、経済的負担が大きかったり、離婚によって生活が立ちゆかなくなったりして、実家に戻る「ブーメラン現象」も社会問題になっている。

 ◆晩婚・少子高齢化も

 これだけ多くの若者が実家暮らしを続けられるというのは、裕福な親世代が多いともいえるが、晩婚化に拍車をかけている側面もある。ひいては、少子高齢化問題に直面する。

 米国のベビーブーマー(1946~64年生まれ)の最初の世代は70歳になり、引退者は今後も増え続ける。若者の社会保障への負担も増える。米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、カリフォルニア州では1970年は現役世代100人に対し高齢者は21人だったが、2030年までには高齢者は36人にまで上がるとみられている。

 一方で、ベビーブーマー世代の退職によって空いたポストを、ミレニアル世代がいずれ埋めていくことになる。ベビーブーマー世代に比べて、高学歴のミレニアル世代はより高い地位に就く可能性もある。

 米コンサルティング会社、アクセンチュアによると、全米のミレニアル世代の購買力は現在、年間6000億ドルにとどまっているが、20年には年間1兆4000億ドル規模まで拡大する。米国全体の消費の30%に当たる数字だという。この間にミレニアル世代の収入が増えることが想定されているわけだ。

 実家暮らしの若者の数は今後増え続けるのか、いずれ減少に転じるのか-。世代交代の過程で起きる社会構造の変化は経済成長と直結しているだけに、その推移が注目されている。(ロサンゼルス 中村将)

最終更新:6/19(月) 8:00
SankeiBiz

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