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専用窓口や面接会開催 県が施策と連動、企業の就業支援をサポート

6/19(月) 10:31配信

埼玉新聞

 埼玉県は、自治体が国の公共職業安定所(ハローワーク)と同様に無料で職業を紹介できる「地方版ハローワーク」の仕組みを活用し、人手不足に悩む企業の人材確保支援を強化する。企業の相談に応じる専用窓口を設置し、県独自の就職面接会を開催する。面接会では、働き方改革や高齢者雇用など県が進める施策に合致する取り組みを行う企業を優先的に集め、雇用政策をてこに県施策の推進も図る。上田清司知事は「県の産業労働施策と連動しながら、企業の就業支援をサポートできる仕組みをつくった」と述べた。

 県はこれまでも「ハローワーク特区」を活用して、2012年10月に「ハローワーク浦和・就業支援サテライト」(さいたま市南区)を設置。県と埼玉労働局が一体になって求職者支援や住宅確保などの相談を実施してきた。

 地方版ハローワークが昨年5月に法制化されたことを受けて、県は「埼玉版ハローワーク」として、これまでの求職者支援を継続しながら、県独自の職業紹介による企業の人材確保支援も強化する。

 企業の相談に応じる専用窓口として同サテライトに「企業人材サポートデスク」を開設。企業の人事経験者など専門の相談員6人が企業からの相談を受け付けるほか、要望があれば企業を訪問して相談を受ける。求人票作成のアドバイスや会社の魅力を分かりやすく紹介する「企業紹介シート」の作成なども行う。同サテライトのセミナー室では1、2社を集めたミニ面接会を随時開催する。

 30社程度が参加する大規模な面接会「レインボー面接会」も年4回開く。「シニア活躍推進宣言企業」「多様な働き方実践企業」など県が認定した企業や県外からの移転企業を優先的に集め、新たな人材確保の機会を提供する。

 企業誘致や高齢者雇用、働き方改革など県が進める産業労働施策に協力的な企業を優先的に面接会に参加できるようにすることで企業の取り組みを後押しする狙いがある。

 求職者にとっても県が“お墨付き”を与えた優良企業に入社できるチャンスを得ることができる。第1回は7月15日にJR浦和駅前の「浦和コルソ」で開催する。

 県が企業の人材確保支援を強化する背景には、企業の人手不足の深刻化がある。4月の県内有効求人倍率は1・18倍で、前の月に比べ0・02ポイント上昇。1992年1月以来の高い水準となった。就業支援課は「企業からは『求人を出しても人が集まらない』という声がある」と話す。

 上田知事は「人手不足による企業の求人を支援する必要がある。『こういう人が欲しい』というときに十分なネットワークがない企業もある。きめ細かいサポートをしたい」と強調した。

 地方版ハローワークは、昨年5月の地方分権一括法の成立により、都道府県や市区町村に設置が認められた。自治体による無料職業紹介はこれまで国に届け出を行い、監督を受ける必要があったが、地方版ハローワークは国の許可が不要となり、自治体の窓口などに開設できるようになった。

最終更新:6/19(月) 10:31
埼玉新聞