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富山ですくすく育って ライチョウひな誕生

6/19(月) 1:02配信

北日本新聞

■保護へ一歩「誇らしい」

 「よくぞ生まれてきてくれた」-。人工繁殖によって初めてニホンライチョウのひなが誕生した富山市ファミリーパーク(同市古沢)。誕生から一夜明けた18日、石原祐司園長らがほっとした表情で喜びを語り、知らせを聞いた来園者からも喜びの声が上がった。

 パークで行われた会見には石原園長、村井仁志動物課長、飼育担当の動物課主査、堀口政治さんが出席し経緯を説明した。堀口さんらはふ化が近づいた15日から24時間体制で観察を続け、ふ化予定日の17日を迎えた。殻をつつくなどの兆候が全く見られないまま夜となり、当直を残し、それぞれ不安を抱えながら帰宅。18日午前0時の観察で、動物課長代理の小峠拓也さんが2羽ふ化しているのを確認した。

 自宅で報告を受けた石原園長は「生まれてきてくれてありがとうという感謝の気持ちだった」と振り返り、「市民、県民にとって特別に思い入れのある鳥。現場の担当者が頑張ってくれたおかげ」と目に涙を浮かべた。

 ひなはふ化後2週間が特に体調を崩しやすい。堀口さんは「卵から育てた2年間の経験がある。餌を食べる量や、ふんの状態などを注意深く見ていきたい」と力強く語った。

 同日午後にはパーク内の自然体験センターにひなの誕生を知らせる掲示が貼られ、ふ化を最初に確認した小峠さんが、来園者に発見時の様子を話した。興味深く話を聞いていた同市本郷町の主婦、吉田奈津樹さん(29)は「ライチョウの増殖が富山で行われているのはとても誇らしい」と笑顔で語り、岐阜県高山市から家族で遊びに来ていた田頭和宏さん(40)は「飼育事業によって数が増え、山で観察できる機会が増えればうれしい」と期待した。

 同パークで里山再生などに取り組む市民いきものメイト事務局長の中沖修一さん(58)は「パークで飼育事業が行われていることは、来園者や県民がライチョウの保護、さらには環境に関心を持つきっかけとなる。ひなにはすくすく育ってほしい」と話した。

北日本新聞社

最終更新:6/19(月) 1:02
北日本新聞