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「風化させない」「真剣に考えて」・・・あの日の若者の思い不変 米軍属暴行殺人事件の県民大会から1年

6/19(月) 5:05配信

沖縄タイムス

 米軍属暴行殺人事件の被害女性を追悼し、在沖米海兵隊の撤退や日米地位協定の抜本改定を求めた県民大会から、19日で1年がたった。約6万5千人(主催者発表)の参加者を前に、マイクを握った若者たちは「風化させてはいけない」と事件の重大さを改めて訴え、名護市辺野古の新基地建設を進める政府の強硬姿勢に怒りをぶつけた。

 「衝撃的な事件だった。ああいう形で県民大会を開くことが、今後あってはいけない」。ウチナーグチと英語を交えてスピーチした、宜野湾市出身で一橋大学大学院1年の元山仁士郎さん(25)は強調する。

 海兵隊撤退や地位協定改定を決議したものの、「撤退の議論は広まらず、抜本改定も実現していない中、新基地建設が強行されている」と指摘。

 女性がウオーキング中に襲われたことに「沖縄では『おかえり』『ただいま』が当たり前じゃないという異常さを多くの人に理解してほしい」と話した。

 名桜大4年の眞鍋詩苑(しおん)さん(23)は、同年代の女性が殺害されたことに「基地の存在が、県民の生活や命を脅かすものだと実感した」。在沖米軍基地の存在について「いま一度、県民一人一人が真剣に考え直すべきだ」と意を強くする。

 名桜大4年の小波津義嵩さん(21)は「女性の尊い命が奪われた事件を、決して風化させてはいけない」と力を込める。いまだ米軍関係者の事件事故は絶えず、「沖縄の状況は何も改善されていない」と訴えた。

 大会で求めた海兵隊撤退とは真逆に、辺野古の新基地建設は進む。「政府は、本当に『沖縄はどうでもいい』と考えているんじゃないか」と怒った。

 言葉を振り絞り、涙ながらにスピーチした琉球大学大学院1年の玉城愛さん(22)は「基地あるが故の事件だ」と憤り「基地がある限り同じような事件は繰り返される」と語気を強める。

 軍属の男の公判は、いまだ開かれていない。「遺族のことを思うと言葉が出ないが、司法の場で正しく裁かれてほしい」と願った。

最終更新:6/19(月) 6:55
沖縄タイムス